憧れの人類最強と出会った地下街出身の少女【進撃の巨人】【リヴァイ】 (ページ28)

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＊一人前の兵士＊ページ28

あれから時間は過ぎ、遂に最後の日を迎えた

昨晩、一人で食事をしていた私の前に座ったリヴァイは性格に似合わず私を勇気付けてくれた

『今までやってきた通りにやればいい』

そんな一言に私は緊張が一気に解けたのだ

今日行う私を見定める為の試験は主に四つある

立体起動術、馬術、座学、格闘術だ

それら全て休憩無しで行い、体力がどの程度あるのか見定める

なのでこの試験の内容はどれも過酷なものだった

私が兵士になれるのか判断するのはエルヴィン団長のみ

エルヴィン団長の指示のもと、緊張感が走る中私は試験に臨んだ

・

日が暮れてきた頃、試験を終えた私はぐったりと倒れ、息を整えていた

思っていた以上に体力や頭を使い、とても疲れた

「A、お疲れ様！」

そう言って私の元に駆け寄ってきてくださったハンジさんは私にハンカチを渡して下さった

「ありがとうございますハンジさん…。私は兵士になれるでしょうか？」

そう尋ねる私にハンジさんは私の頭を撫でるだけだった

自分では精一杯やったつもりだったが、苦手な座学が足を引っ張ったのだろうか…？

体力がないと思われているのだろうか…？

そんな不安が一気に押し寄せたが、リヴァイと話し終えたエルヴィン団長は私の元へやってきた

私はすぐさま立ち上がり、エルヴィン団長に向き直った

「A、君は今日から正式に調査兵団の兵士となって我々と一緒に巨人と戦ってもらう。改めてこれからよろしく」

そう言って差し出された大きな手

私は驚きで思考が一時停止した

そんな私をリヴァイは舌打ちをして「合格だってことだ」と付け足すように言った

「…あ…ありがとうございます…っ！！」

私はエルヴィン団長の手を握り返すと、エルヴィン団長は優しく微笑んだ

「君の実力は私が予想していた遥か上をいった。リヴァイに3週間みっちり鍛えられたこともあるかもしれないが、君の潜在能力が引き出されたに違いない」

「これから期待している」とエルヴィン団長に言われた私は嬉しくて顔が思わず緩んだ

「Aの立体起動術！！初めて見た時より随分と成長していたね。リヴァイとはまた違う品がある動きだ！」

ハンジさんはそう言って私の頭を撫で回した

「ここまで私が成長できたのは本当にみなさんのおかげです。ありがとうございました」

そう言って私は涙が出るのを必死に抑えて微笑んだ