プライドなんて、…ていうか素直とか。 (ページ17)

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そんな話をしていれば、駅の近くに着いた。
やっぱり二人といると時間が過ぎるのも早くて、
自分がそんな距離を歩いていたのか、分からなくなるぐらい、
早いなって思ってしまう。

「じゃあ、私こっちだから」

ロ「あ、待って、」

駅に行こうとすればローレンに呼び止められる。

「どうしたの？」
そう発しようとしたのだけれど、急にされたので
ビックリして声がでなかった。

ぽんぽんと頭を撫でられている私。

「急に、何……？///」

恥ずかしくて、顔が火照っているのが分かる。
この人、いつまで撫でるつもり……？
しかもここ、人前なんだよ、ねぇ……

ロ「いや、お前めっちゃいい点数取ってた上、
俺らのことほめてくれたじゃん？それなのに俺、
何にもお前に返せてないからさ。こんくらいしか
俺はできないけど、頑張ったなって言ってやろうと思って」

「何で撫でるって行為を取ったの……恥ずかしいから」

ロ「え？なんか、一回目撫でたとき気持ちよかった
って言ってくれたからいいかなって、
あーーー、ダメだった？」

そんなかわいい顔で見られても……
そもそも、ここ人前なんですよ。ローレンさん
いやでもこの言い方はあれだ、人前じゃなければいい
ってなってしまう。

うあー、もう、いいや。どうにでもなってしまえ。

「いいけど、その、人前だし、ちょっとってとこは」

ロ「へぇ、……なるほどな？OK、次からはちゃんと
そういうの気にするようにするわ、ごめんな、

でもほんと、今回よく頑張ったよ」

そう言って私の頭から手を離すローレン
……頭に手を置かれていたっていう事実と余韻がすごいくる。

恥ずかしいけどちょっとドキドキしてしまった。
隠そうとしているのに、なんでこの人は
そういった感情を出させようとしてくるのだろうか。
ぜったいに無自覚なのだろうとは思うけれど。

「ねぇ、アクシアくんのこと待たせてるけどいいの？」

私がもう耐えきれなくなったので話をそらしてみる。

ロ「あ、そうだったやっべ、
んじゃ、またね、A」

「うん、また」

そう言って小走りでローレンは
アクシアくんの方へと向かっていく。

私は勿論死にそうで。
あーー、私がされたいこととかちゃんと
分かってくれてる辺りさすがだと思う。
頭、撫でてくれたりするのかなとか
ちょっと思ってた節はなきにしもあらず……なので。一応。

そんな恥ずかしさと恋愛感情に左右されながら
私は今日もいつも通りの帰路を歩いて行くのであった。