78.これでいい ページ28
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ほんとに有り得ないんだけど、そう頭を抱えた。
｢うちの太郎くんに手出したらほんとにほっぽり出すから。
ていうか戦えなかったらこの船で何するっていうの。
･･･いいよもう、潔く出ていきなよ｣
｢それは神威と相談しといて｣
じゃあね、とヒラヒラ手を振り太郎くんに案内されるゆうちゃん。
ちゃん付けしてあげるのすらもったいない。
てか相談しといて、って自分でして･･･ほんと。
うわぁ、と頭を抱え込む。
｢なーにしてんだ｣
途端、頭上から降ってきた低い声に驚いて顔を上げた。
｢阿伏兎、おはよう、よく寝た？｣
｢まだ夜中だっつーの。
コソコソ出ていきやがって、囚人牢屋から出してんじゃねぇよほんとによお｣
｢･･･あの牢屋は直すまで使用禁止じゃなかった？｣
｢どの牢屋だあ？｣
｢まぁいいけど。はぁ、それより太郎くんどうしよう｣
すっとぼける阿伏兎に、モヤっとしたのは仕方ない。
別のことを考えようと太郎くんとゆうのことに頭を悩ませながら廊下を歩く。
そうすると、阿伏兎が私を担ぎあげた。
なんで。
｢俺の前であいつの話したァお前も肝が座ってんじゃねぇか｣
ん？と言われ、何の話だと顔を傾げた。
今はそれどころじゃない。
｢･･･嫉妬してんのか？｣
｢･･･こっちのセリフ｣
｢あたりめぇだろ。お前失ってから、何回あいつに嫉妬したと思って｣
｢私の嫉妬した回数には負けるかもよ？｣
そう答える私に、阿伏兎は鼻で笑った。
何を笑うことがあるんだと反論しようとした。したけど
｢俺が、団員に、他の星の奴らに
嫉妬したことねぇと思ってんのかおめぇさんは｣
バカにしたように笑った後、少し切ない顔を見せた。
いつの間にかベッドの上。
なんだ、この人も嫉妬してたんだ。
ただの大人な男じゃなかったんだ。
首筋にキスを落とされながら
どんどん胸が高鳴って、嬉しくなるのがわかった。
｢なーに笑ってんだ｣
｢んふふ、んーん。
ねぇ、もう離れていかない？｣
｢俺がお前から離れられると思ってんのか？｣
｢うん、簡単でしょ？｣
私の言葉に、阿伏兎は顔を歪め、ため息をついた。
｢もう無理に決まってんだろ｣
吐息混じりの声が耳元で囁く。
好きとか、付き合ってとか、そんな言葉いらなくて。
ごめんとか、ありがとうもいらない。
抱き締めて愛し合う、これでいい。
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あい(プロフ) - おもちさん» コメントありがとうございます！予想に反することが出来て嬉しいです！こちらこそ、ご愛読ありがとうございました！ (2021年10月21日 3時) (
レス) id: 7ef5ab0f96 (このIDを非表示/違反報告)
おもち - 完結おめでとうございます！いつも予想外の面白い展開で楽しみに待ってました！とても面白かったです！ありがとうございました！ (2021年10月19日 21時) (レス) @page32 id: b22efef821 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - うさぎさん» またまたコメントありがとうございます！無事完結させることが出来ました！是非次作も楽しみにしててください！ありがとうございました！ (2021年10月19日 2時) (レス) id: 7ef5ab0f96 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ(プロフ) - またまたコメント失礼します！ 完結、おめでとうございます(*^o^*)作品更新の通知が来るたびに\(//∇//)\ってなってたので笑 少し寂しいようにも感じますが、これからも主様の作品を読んで、元気を貰おうと思います‼︎ (2021年10月18日 21時) (レス) @page32 id: d1ce909995 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - manaさん» コメントありがとうございます！お待たせしましたー！ (2021年8月30日 23時) (レス) id: 7ef5ab0f96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あい | 作成日時：2021年8月30日 10時
