真選組女隊士[銀魂] 2

92.うろ覚え ページ44

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足音で気づかれるかもしれないと、抜き足差し足忍び足で私の部屋の前まで行く。


土方さんの部屋とは、そう離れてないけど。


シーっと、3人で人差し指を口元に置いて、聞き耳を立てる。


ガサッ、と、部屋から物音が聞こえて

そいつが部屋にいることが、はっきりとした。


え、何、私がいないからって、私の部屋物色してるの？

怖すぎて無理なんだけど！


し、下着？下着とか？取られてる？


キショっ！


自分自身、すごい顔をしていることには気づいたけど止められなかった。

だって、レディーの部屋に入るとか気持ち悪すぎる。


おぇー、と舌を出して顔で訴えて

両サイドを見てみれば、2人もなんとも形容し難い顔をしていた。


ついさっきまで、異常な程に焦っていたのに

なんでこいつらはこんなにも私を安心させるのか･･･。


うむ、このままじゃここが居心地よすぎてほんとに離れられなくなるぞ。


総悟も土方さんも私も、結婚をするつもりは微塵もないけど

でも、一生このまま、近藤さんやみんなと一緒にいられるわけじゃない。


困ったなぁ、なんて、顎に手を添えていれば、

土方さんと総悟がさり気なく、私を後ろ手に隠して、私の部屋を開けた。


えー！待ってー！心の準備はっ！？

私の！心の準備は！！


なんて私の気持ちは無視する2人に諦めて

私はそっと、間から自分の部屋を覗いた。


隊服は来ていない、寝巻きの格好、だけど



｢･･･鈴木？｣


｢山田だろィ｣


｢田中だ｣



･･･まぁ、隊士には違いない。


ちなみに、新人くんなので全員名前がよく思い出せない。

ただ何の変哲もない名前だったことだけみんな覚えてる。





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