真選組女隊士[銀魂] 2

76.可愛い ページ28

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｢えぇ？！Aちゃん？！なんでぇ！？｣



とりあえず近藤さんのとこだな、そう言って

副長と沖田隊長、Aちゃんと4人で局長の部屋に向かった。


もちろん驚く局長に

そうですよね？それが普通の反応ですよね？と安心する。



｢としぃ｣



局長の声に驚いたのか

もう泣き止んだAちゃんが初めて声を出した。


トシって、呼ばれてたんだ、副長。



｢おいA、そんな親しげな名前で呼ぶなって言っただろィ｣


｢おんまえか！こいつが俺をトシって呼ばなくなった原因！｣


｢･･･え、だれ･･･そ、総ちゃん、総ちゃんは？

あ、れ、トシ、髪、切ったの？こんどーさんは･･･｣



今になっておかしな状況に気づいたのか

また目をうるうるさせるAちゃん。


記憶は7歳の頃で留まっているらしく

この状況に怖がるのも無理はない。


そんなAちゃんを、またトントンとあやす副長。



｢髪切ったとこ、お前に見せてなかったか。

総ちゃんは今おっきくなる薬飲んじまったんだよ｣


｢･･･まぁ、そういうことでいいでさァ｣


｢Aちゃん、近藤さんは？俺は変わってないよな？全然｣


｢･･･ゴリラが喋ったぁぁあ！｣



局長を見た途端ドバドバと泣く泣く。


局長拗ねちゃったよ？

拗ねて縁側で縮こまっちゃったよ？！



｢A、ゴリラじゃなくて、近藤さんだろ｣



グリグリと副長の胸に頭を押し付けて泣くAちゃん。


えーなに、可愛いんだけど。


この子、こんなに可愛かったの？


いや、今も可愛いけど、今は生意気だから。



｢土方さん、そろそろ貸してくだせぇ｣


｢あ？｣


｢いいから、Aを貸してくれって言ってんでさァ｣


｢･･･総ちゃん、だっこ？｣



ほれ、と手を広げる沖田隊長に向かって

ぱぁっと腕を広げるAちゃん。


えー、可愛い。


シャッター音が止まらない。



｢近藤さん、今は拗ねてないで

こうなった理由探しに行くぞ｣


｢Aちゃんに泣かれたの俺初めて｣


｢戻ったら肩もみでもしてもらってくれ｣



今はこっち、そう言って、

集会を開くぞと大広間に向かった。






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