私の幸せ[銀魂‐坂田銀時]

38.俺の幸せ ページ38

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冷たくなった大好きな体が骨になってから何年経っただろうか。


桜の年齢が分かれば分かる？

うるせぇな、いい感じに言いてぇだけだよ。



｢桜ー、散歩行くヨー｣


｢定春〜散歩だよ〜。ちょ、神楽リード持って！｣


｢定春は桜に持って欲しいって言ってるアル｣


｢凄い！神楽、定春の言いたいことわかるの？｣



玄関で行われるいつも通りの会話。


定春を引っ張る桜。

･･･夜兎の血引き継いだ？ってくらい力持ちなんだけど。

何この子、ほんとにあいつの子供？



｢おーい、早く閉めろ。

まだ風冷てぇだろ？ほれ、早く行ってこい｣


｢パパも行く？｣


｢パパは寒いから行きません｣


｢パパって定春の散歩行ったことある？｣


｢ったりめぇだ、もう何万回行ったか分かんねぇな｣


｢早く行くヨー｣



いってきますーと出ていく娘に手を振る。



｢大きくなりましたね｣


｢馬鹿野郎。まだまだ赤ちゃんだろ｣


｢この間までハイハイしてたのに｣


｢まだよちよちある気じゃねぇか｣


｢･･･子供の成長を受け入れないのやめてくれません？

心配しなくてもまだ嫁には行きませんよ｣


｢人間の結婚適齢期っていつだっけ？200歳くらい？｣


｢現実逃避すげぇなおい。

あの子もまだ9歳でしょ？それにしちゃなんか大人びてるけど｣



･･･もう9年経ったのか。

はえーな。




｢寺子屋より吉原行ってんもんな｣


｢誤解を生みますよ。月詠さんたちに会いに行ってるだけでしょ｣



俺らの子は、生意気に、元気に、可愛く

プリチーに、キューティクルに、そんでもって直毛で生きてるよ。


お前のことだから、どっかで見てるんだろうけどよ、

俺ァそれなりに、親ってやつ、やってんよ。


桜が、新八が、神楽が、定春が、

全員がもう俺を必要としなくなったらよ、

俺はできるだけ、早くお前のとこに行きてぇな。


そんでよ、2人で、

みんなの成長を見てたいよな。


何よりも、やっぱり俺ァ、お前に会いてぇよ。


桜の子育ての話とかよ、沢山聞いてくれや。

大変だったんだぞ、小便ぶっかけられてよ。


楽しかったんだぞ、毎日がよ。


お前とも、見てぇんだ。

この光景をよ。


考え出したらキリがねぇ。



結局俺は、お前といられるっつーのが、一番の幸せだ。




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