私の幸せ[銀魂‐坂田銀時]

39.娘 ページ40

本日より、娘桜との日常風景を書いていくことになりました！
好評であれば続編として正式に書くことも考えております。
それでは、よろしくお願いいたします。



・坂田銀時・



初めて万屋に連れて行ったとき、桜はぐーすか眠ってた。


最初こそ静かにしようと周りが努力したものの、最終的にうるさくなってもほとんど起きなかった。


眠っていても、起きていても、桜は可愛かった。


どこら辺が可愛いかというと、

まず直毛。

それから小っちゃくて、

ちっちぇえくせにまつ毛がこんなに長い。

手も、足も、これっくらい小さくて

Aの面影があった。

あと、言い忘れてた、直毛。


いいなぁ。



「銀さん、桜起きてますよ」



新八の声で反射的にまだ0才の桜を見る。


パッチリとした目は完全にあいつにだな。

よかったな、俺に似なくて。死んだ魚の目だぜ？



「…赤ん坊なら泣いて報告しやがれほんとによ、誰に似たんだか」



よちとちと隣に寝かせてた桜を抱き上げた。


可愛いな。


何してても可愛いんだよなこれが。



「泣かない所なんて似るもんなんですかね」


「2人とも全然泣かないから、2人ともに似たアルな」


「…不憫な子になるぞ、今の内に泣いとけ」


「夜泣きも少ないって言ってましたよね」


「いろんな奴に聞いた限りな。

育てやすく生まれやがってよ…。もっと迷惑掛けやがれってんだ」


「そんな親少ないですけどね」



急に笑い出した桜に、口角が上がった。


俺よりも、よっぽどあいつの遺伝子もらってんじゃね？


ガキの頃から人に迷惑かけないなんてよ。

2人とも、もっと俺に迷惑かけりゃいいってーのに。


我慢、できるだけさせたくねぇな。

…金もねぇな。



「これからでかくなんのかー」


「楽しみじゃないアルか？」


「いんや…男とか連れてくんのかな。

娘さんを俺にくださいとかすんのかな。てか俺それまで生きてっかな」


「きもいアル糖尿病」


「ちょっと毒舌なんじゃない？

桜に移ったらどうしてくれんだ」


「うつんねぇよ！」


「すでに言語能力異常かもしれねぇだろ！

話せないだけで、言葉理解してたりして、え？転生系？」


「どんだけ妄想膨らませてんだよ！」



ぎゃーぎゃーと騒ぐ俺達を

眺めて、時々笑ってる桜は、こんなに小さいのにすでにAに似てる。


そんな、歌舞伎町の家族の物語。





・

40.マヨ→←あいより

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す