真選組女隊士[銀魂] 3

102.妹君 ページ7

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｢へぇ｣



10代後半で、それなりに顔がいい女を探して

妹を探して、用無しは殺すって？


人を馬鹿にしてんな。



こっそり、腕を動かし続けていたおかげか

縄が切れそう。


多分、着物も腕も血だらけだけど。


男の話を聞くだけ聞いて、きまずい空気が流れたかと思えば

男は私の目の前でドサリと倒れる。


･･･私よりヤクが回るのが早かった？


いや、さっきまでは次の監視役が交代を告げに来てた。

それなのに、こいつだけ見殺しにするわけがない。


ばっと勢いよく顔をあげれば

次の監視役なんであろう眼鏡が、さっきまで話していた男を刺していた。


あー、やっちった。


あと一歩で縄が切れるけど

ここで切ったら新しい縄で強く結ばれる。


ここは我慢だ。



｢お兄さん、死んだの？｣


｢はっ、何を寝ぼけたことを。

死体かどうかの見定めは得意でしょう？真選組唯一の女隊士、でしたっけ？｣



へぇ、こいつは、知ってんだ。

私の事。


まだ浅く呼吸音が聞こえる男より、頭は回るらしい。


これは、殺されるかも。


ヘラッと笑って、分かってるなら話は早い、と相手に話しかける。



｢みんなが私を助けに来るよ｣


｢残念だがここは見つからない｣


｢どうして断言できるの？｣


｢僕たちが作った縄張りが、見つかったことは無い。

ここは地下深く、ただの市店屋の何の変哲もない食物倉庫の底。

･･･ふむ、お頭の妹君に少し似ていますね｣


｢･･･私が？｣


｢えぇ、今までの女たちより｣


｢･･･今までどれだけの女を攫ったの｣


｢そんなのいちいち覚えてませんよ。

･･･そろそろ妹君の代わりを見つけないと、行動が激しくなってきていますから｣



貴方でいいかもしれませんね、とニタリと笑うそいつ。

そいつに感じる、強い違和感。





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