真選組女隊士[銀魂] 3

101.言い聞かせ ページ6

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｢ねぇ｣


｢あ？｣


｢お薬が回るまで、話し相手、してよ｣



呼吸の荒さに気づかれないように笑って提案した。


ヤクはもう十分に回っているけど

そんなことよりも、真選組の隊士として動かないと。



｢ここに居る子達、私も含めて、これからどうなるの？｣


｢おめぇ、あんまヤク効いてねぇのか。

怖がりもしねぇで変なやつだな｣



目の前の男は不思議そうに私に聞く。


土方さんより大きくて近藤さんより小さそう。

ガタイはすごくいいけど、細身で強いひとを沢山知ってるから、強そうとは思わない。

あとバカそう。



｢そうだなぁ、この後か。

顔の良い奴はオークションにかけられたり売られたりするって噂は聞いたな｣



私に興味が湧いたらしく、楽しそうに話す。


噂、ね。

それが事実だったら･･･守っていたはずの江戸で･･･。

いや、今は考えちゃいけない。


私は今1人なんだ。

私が何かしないと。

私が何とかしないと。



｢顔が良くない人なんている？｣


｢･･･ここで働かせるやつもいりゃ、組織の幹部に回される女もいる。

ここで、ヤクが効きすぎて死ぬやつもな｣



組織、幹部、死。


致死量級のヤクなのか。

早急に対処しないと、ここで誰かが死ぬかもしれない。


･･･このままじゃ、何も出来ない。



｢お金稼ぎにいい年頃の女ばっかり攫ってるの？｣


｢･･･はぁ、知りすぎたら殺されちまうぞ？嬢ちゃん｣


｢あはは、私は殺せないよ。

私を殺していい人は決まってるからね｣



私を殺していいのは、あの3人だけだ。

私を正しい道に導くのも。


だから、大丈夫。

そう、自分に言い聞かせる。



｢組織、幹部、じゃあ、頭もいるんだ｣


｢･･･頭が、死んだかもしれねぇ妹を探し続けてるっつー話だ｣



･･･こいつ全部言うやん。





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