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あれから数日。
逃げられたと話した時には総悟に嫌味を言われたが
今となっては不思議な出会いだった、それだけだった。
何か縁があったのか、ただ厄介事が一瞬吹き込んだのか。
誰かが死亡したという話が真選組に持ち込まれた時は
そいつじゃないかとハラハラしながら聞くが、結局それらしい人物が死んだという情報はなかった。
どこか遠くで死んじまったか、それとも死ぬのを辞めたか、
元の場所に、連れ戻されたか。
実際、元々いた場所がどんな所かは知らねぇわけで
連れ戻されてどうなるかも、鮮明には想像できない。
「土方さん、招集でさァ」
「あぁ?」
「松平のとっつぁんからでさァ」
バズーカ片手に勝手に入ってきた総悟の言葉に
またくだらねぇ事に付き合わされるんじゃねぇかとため息をついた。
その後、総悟のせいで部屋がボロボロにされてもう一度ため息をついたことは言うまでもないが。
仕方なしに呼ばれた大広間を向かえば
そこにはチラホラと呼ばれたんだろう隊士達が既に座っていた。
自分の場所に座りタバコをすい始めれば
数分して直ぐに全隊士がその場に集まる。
「さぁてぃ、俺がなーんで招集かけたか、わかるぅ?」
舌を巻きながら間延びした声で問うとっつぁんに、
もちろん誰も答えられるはずがない。
しばらく経ち、ようやく内容を教え始めたとっつぁん。
内容は、人身売買が行われているということ。
珍しく真面目な話を持ってきたが
内容が内容で、吐き気すらしてくる。
守ってきたはずのここで、人が人によって売られてたと。
「とっつぁん、もっと詳細と粛清の日程まで教えてくれ」
近藤さんの真面目な顔に、俺も顔を引きしめた。
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あい(プロフ) - はるさん» コメントありがとうございます、また返信遅れて申し訳ありません。ずっとスランプ状態で更新しておりませんが、必ずきちんと更新させて頂きたいと思っておりますので、もし待っていただけるのなら今後ともよろしくお願いします! (2022年5月7日 23時) (レス) id: ac72e0904e (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - あいさん!あいさんの作品いつも楽しみに読ませていただいています!真選組の女とこの作品はもう更新予定ありませんでしょうか?よかったら教えて欲しいです!!いつも楽しみにしています!! (2022年4月8日 23時) (レス) id: 7cd419164a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あい | 作成日時:2021年10月19日 21時