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30分ほどで残りの書類仕事をできるだけ終わらせ

3本目のタバコの火を消した。


開けっ放しの障子の先では

布団の中に入って、言われた通りに俺を待つそいつがいる。


いつもは仕事スペースに敷く自分の布団をそいつの隣まで持っていき、よっこらせとそこに座った。



「・・・土方さん?」


「・・・目瞑れ。寝て、起きたら俺を起こせ。

魘されてたら起こしてやるから。安心して寝な」



不思議そうに俺を見るそいつの髪を思わず撫でた。


風呂に入り、ドライヤーの使い方も覚え

傷んでいた髪もまだマシになった気がする。



「でも・・・」


「何もしねぇよ」


「そうじゃなくて・・・」


「ん?」


「・・・土方さんも、寝てないでしょ?」


「俺ァこれがいつも通りだ。

おめぇの苦しそうな声で起きるくれぇならそっちから解決するっつってんだ」



ほら、そう言って、もう一度目を瞑るよう促す。


不服そうではあったものも、本人もゆっくり寝たいだろう。

何を言っても俺が動かないとわかったのか、そいつは静かに目を閉じた。



「・・・土方さん」


「・・・」


「・・・土方さん」


「んだよ」


「・・・ちゃんと、そこにいる?」


「あぁ」


「ほんと?」


「目開いて確かめてみりゃいいだろ」


「目瞑れって言うから」


「目開いておめぇが安心できるなら開け」



俺の言葉に、そっと目を開いて、俺を確認する。


可愛いことを言うな、するな、

んなこと、言える訳もなくて、俺の姿に安心するそいつが可愛らしくて。


なんでもねぇ顔をして、電気を消しに立ち上がった。







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あい(プロフ) - はるさん» コメントありがとうございます、また返信遅れて申し訳ありません。ずっとスランプ状態で更新しておりませんが、必ずきちんと更新させて頂きたいと思っておりますので、もし待っていただけるのなら今後ともよろしくお願いします! (2022年5月7日 23時) (レス) id: ac72e0904e (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - あいさん!あいさんの作品いつも楽しみに読ませていただいています!真選組の女とこの作品はもう更新予定ありませんでしょうか?よかったら教えて欲しいです!!いつも楽しみにしています!! (2022年4月8日 23時) (レス) id: 7cd419164a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あい | 作成日時:2021年10月19日 21時

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