お前の生きる意味 [銀魂ｰ土方十四郎]

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｢生きたくなかったのは今までだろうが。

今日からは、好きに生きりゃいいんだ｣



さっきまでは、もう少し安心した顔をしていたはずなのに。

嫌な夢でも見たか、不安そうに瞳が揺れた。


それから俺の言葉に、また、作り笑いをして、首を横に振った。



｢もう、だめなのお巡りさん。

私もう、全部、だめなの｣



詳しいことは言わない。


何を思ってそうするのか。

どうして、何も言わないのか。


理由なんてわかるはずも無い。


俺はこいつを何も知らないし

こいつの生き様に共感できる部分すらねぇ。



｢とにかく、ここにいる間は、おめぇは死なねぇし死なせねぇ。

真選組でおめぇは預かってやる。死にてぇならどっか遠くでバレねぇように死ぬんだな｣



ここから逃げるなんざ出来ねぇだろうが、そう言って口を止めた。

眉を下げ、顔を歪め、どうして？そう聞くような表情。



｢てことでいいよな近藤さん｣


｢男所帯で大変なこともあるだろうが、トシに着いてりゃ大丈夫だ｣



女禁制、しかしこいつはただの被害者だ。

そんな言い訳をつけて、俺は自分の元にこいつをつけた。


死なねぇように。

自分で自分を殺さねぇように。

こいつがただ、生きられるように。



｢･･･ほんとに死にてぇなら、本気で死のうと思ったら、

そんときゃ言い訳つけて殺してやる。それまで頑張るんだな｣



言い方が悪いことは自覚してる。

俺ァどうも口下手だ。


だがそれでいい。

なんだっていい、今はただ、そいつが生きてればいい。



そう思った。







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