2.甘い ページ2
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「A、今日は昼から集会があるから
家で留守番するように」
いいな?と後押しする桂にAはニコニコと頷く。
そんな姿すら子供っぽく、そんなところを桂は可愛いと思う。
攘夷志士仲間の集まる場所は転々としている桂だがAもいるため、一応家らしい家もあるのだ。
かくいうAは既に攘夷志士をやめ
団子屋のバイトをし、散歩をし、家に帰って食って寝る、それが日課だ。
団子屋のバイトも、簡単にはさせてくれなかった桂。
こちらも相当Aに惚れ込んでおり、甘い。
「あ、でも、今日は万事屋においでって銀時が」
「ぎんときぃ?!あいつ、まだAを狙って・・・。
お前まさかっ銀時と浮気など」
「考えてないよ!何言ってんの!小太郎の馬鹿!」
なんとも些細な痴話喧嘩。
しかしこれも日常といえばそれまでなのだ。
浮気を疑われたことにより不機嫌になるAと浮気でないと安堵しAの機嫌を直そうと動く桂。
これがあの戦場で活躍した2人なのだ。
天人も見ていてため息が出るだろう。
「今日は早く帰ってくる?」
「いや、遅くなるかもしれんな」
「やだぁ、なんで!」
「色々と決めなきゃならんこともあってな、帰るのは夜中になるかもしれん」
腕を組み、しかし申し訳なさそうにそう答える桂に
でも、と言いたいものの理由があってはわがままも言えないと頬をふくらませるA。
桂はそんなAの表情に柔らかく微笑んだ。
少々わがままに育ってしまったが、こうやって我慢をしようとするAが結局可愛いのだ。
だからこそ、仲間たち同様これを甘やかしてしまったのだが。
これ以上何を言ってもだめだ、と我慢するAに桂はこれ以上何もつけ加えずAの頭を撫で、額に唇を押し付ける。
それにみるみるうちに頬を赤くし機嫌も直っていくもんだから
桂も彼女を甘やかさずにはいられないのだ。
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RIO - 続きが読みたいです!!! (2022年3月14日 2時) (レス) @page21 id: 759836d8d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あい | 作成日時:2021年9月1日 0時