2.お偉いさん ページ2
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「近藤さん、そろそろ」
こちらも隊服に身を包んだ真選組の長は
胡坐を解いて、よし、と立ち上がった。
流石に今日はストーカー行為はしないらしい。
護衛するお偉いさんの情報と言えば
この国の姫、そよ姫と仲がいいだとか、
この国では相当有名な、髪を守る、とか言う変な宗教じみたことやってるだとか、
あまり姿を見たことがある者はいないだとか、
まぁ、結局よくわからなかったが金が有り余っているのは確かだろう。
「原田、車出せ車」
護衛に着く隊士の人数はそう多くなく、
多いとかえって目立つからと、俺達を合わせて計10人。
「ほんとにこんなに少なくていいんですかぃ」
「あっちの意向だ、逆らうわけにゃいかねぇだろ」
「人数が少ない分、強さは化けもんだ、大丈夫さ」
ははは、と声を大にして笑う近藤さん。
近藤さんに俺に総悟、言っちゃなんだが相当強くないと俺らは傷一つも追わないな。
新しい煙草を取り出して火をつける。
これも、いつの間にかなくちゃならねぇもんになっちまったな。
とそんなどうでもいいことを考えて、でかい屋敷に向かった。
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作者名:あい | 作成日時:2021年1月19日 22時