三輪先輩と後輩ちゃん

京都姉妹校交流会ｰ団体戦ｰ*3 ページ19

【後輩side】

うーん…

『変じゃねーですか？』

伏黒「あぁ」

こちら伏黒君の班

ここまで人影すら見えないければ人っ子1人も目にしなくて、違和感と恐怖のダブルパンチをひしひし感じてる

もう皆、神隠しにでもあったんかレベルでめっちゃ静かで怖いんですよ

てか、こんな人っ子1人居ない事ってあります？

真希「2級呪霊(ターゲット)がそっちに居るって事か？」

伏黒「嫌、2級程度なら余程狡猾でない限り玉犬が気付きます」

玉犬ちゃん優秀だもんね、よしよし

伏黒「京都校(アイツら)、虎杖殺すつもりじゃないですか？」

真希「あり得るな」

玉犬ちゃんを撫でながらそんな会話を複雑な思いで聞いていると、｢千里｣と伏黒君に名前を呼ばれた

表情と雰囲気で何となく言いたい事が分かって、思わず顔を歪める

え、やだよ私

あれ使うの呪力消費ハンパないし、何より疲れるし…

後々、私死ぬよ？

伏黒「一瞬、様子見程度で良い。頼む」

私の心の中を察してか、真剣な顔でそう頼まれる

『…仕方ねぇですね』

…まぁ、千里ちゃん的にも二度も仲間に死なれるのは嫌ですからね

『そんじゃ、うちの事守ってくだせーよ？』

伏黒「当たり前だ」

真希「おう、任せとけ」

もしもの為の周辺警備を伏黒君と真希先輩に任せ、目を閉じて意識を集中させる


＿千里眼、開眼


私の術式"千里眼"は、千里家相伝の術式で索敵に特化してる

でもその分、呪力消費が超絶激しい

しかも発動範囲を広げれば広げる程、術者本人の目(･)が潰されるリスクも大きくなる

最悪、失明する事もあるって聞いた

失明したら勿論、千里眼は使えなくなるし今見えてる景色ともおさらばになる

そこら辺は、あの白髪野郎の"六眼"と似たような物だと思う

良く分かんねーですけど

後、今みたいに術式発動中はその場から動けなくなるってのもある

意識しようとすればする程、身動きが取れなくなるって言う何とも最悪なデメリットだ

守って貰わないと術式が発動出来ねーのは、実践で足を引っ張ってるような物ですしね

そんな事もあって、伏黒君と真希先輩にもしもの為の周辺警備をお願いした

あ、でもたまに…本当たまーにですよ？

見ようと意識しなくても見えたりする事があるな…

割れるように痛くなる頭でそんな事を思いながらも意識を集中し、やっとの思いで虎杖君の姿を捉えた

それに、ちゃんと三輪先輩達(京都校メンバー)も勢揃いしてる

けど、何かちょっと仲間割れしてない…？

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