イケボの彼はドSだったらしい。【川村壱馬】番外編 (ページ40)

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☆ゆっくりと、戻ろうページ40

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壱「退院したらあの日のこと、ちゃんと話すから」

壱「だから、それまで待ってて」

そしてまた、笑った

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本当は、責めてほしかった

優しくなんてしないで、お前なんて最低だって

こんなバカな私に言ってほしかった

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『…うんっ、』

ゆっくり身体を離すと、久しぶりにこんなに近くで

真っ直ぐで、嘘がないこの瞳が

私を捉えた

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そっと重なったのは

甘くて、優しくて

でも壊れそうな、そんな唇だった

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『じゃあ、もう明日退院できるの？』

壱「そ。まあ、頭も打ってないし異常もねぇからさ。今日一日だけ、入院だって」

『…よかったぁ
あ、私飲み物買ってくるね』

壱「ん、ありがとな」

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さっき連絡があって、RIKUくんが色々と説明してくれたみたいで

今日は壱馬くんの傍にいてあげて

って、昨日あんなに騒がせて抜けてきてしまったのにそう言ってくれて

そんな皆さんの優しさに、感謝してもしきれなかった

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まだ、全部終わったわけじゃない

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玲於と、園川さん

二人にちゃんと話をして、こんなギクシャクしたままの関係を

早く修復しないといけない

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＿＿また、あの頃のように

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綺麗だったあの頃に

ちゃんと、戻れるように

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