【たぬき】Love＊lie【坂田】

＊傍にいて＊坂田12/8→ ページ42

.




暫くしてカランと音を立てカフェの扉着開かれた






「坂田くん…



先生と…何を話したの？」








おずおずと様子を伺いながら坂田くんを見上げながら聞く









「A…









俺にしときなよ…」









眉を下げて絞り出した良いな悲しい声が頭から降ってきてぎゅっとその場で抱きしめられた









「離れて行かないで…









浦田なんて好きになったって…








Aが辛い思いをするだけだって…」









"やめときなよ"









抱きしめられていたから坂田くんの表情は見えなかったが耳元で囁かれ体がピクンと反応してしまう









「坂田くん…」









悲しそうな声に背中に腕をそっと添えると少し嬉しそうに笑い"A…大好きだよ…"









コホン









マスターの咳払いに驚きそそくさと離れマスターを見やると口元を緩め"僕がいることをお忘れなく"と優しく注意された









「ああ…そうでした」と笑いながら坂田くんは返していていつもと変わらない様子にホッとする









「Aはうちの可愛い看板娘だということをお忘れなく」とマスターは笑うと







やっぱり坂田くんは その看板娘をお嫁にいただきに来ますね。 だなんて









「え？ちょっ…」









戸惑っていたら坂田くんは真剣な瞳で見つめてきて「俺は本気だよ」とキョトン顔のわたしを見やるのだ









戸惑いの気持ちと嬉しい気持ち…半々だった





.

＊隠せない想い→←＊二人の気持ち

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す