【たぬき】Love＊lie【坂田】

＊少しの会話＊たぬき12/4→ ページ21

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「浦田先生ー！」









職員室の前を通ると浦田先生が女子生徒に囲まれて楽しそうな輪が出来上がっていて、





若い教育実習の先生なんて珍しいし、浦田先生はイケメンだからなおのことなのだろう…




学年関係なしに女子生徒がたむろしそこの一角だけ混雑していた









「うわぁ…凄いなぁー浦田先生モテモテだねー？



俺のファンもだいぶ持ってかれたもんなぁ









でもAがいるから俺はいいけど♪」




隣でおちゃらけてウインクを飛ばしてくる坂田くん…







「ふざけないで…」



冗談でからかわれてると分かっていても顔が赤くなる








それに加え職員室で"浦田先生"の横を通るだけで心臓の音が早くなるのが自分でもわかるほどに…






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ドキドキしている気持ちが外に出てしまわぬように制服のスカートをキュッと握り女子生徒に囲まれた浦田先生を見たくなくて足早に通り過ぎた









「Aさん」









名前を呼ばれそちらを向くと浦田先生と目が合って、一瞬の沈黙…息を飲んだ









「…明日はじめての授業だから、しっかり予習してくるように」









先生の笑顔で彼はそう言った









普通のたった一言の会話









嬉しくて小さく「はい」と答えるのがやっとだった









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