60話 ページ11
「……寝ましたね。ぺいんとさん、おやすみなさい」
ぺいんとさんの頭をそっと撫でたしにがみさん。続いてクロノアさん、トラゾーさんも一緒にすっと頭に手を乗せた。
『…ぺいんとさん、幸せそうですね』
「そりゃ僕たちがついてるもん!幸せでいてくれなくちゃ」
しにがみさんが満面の笑みを見せて、クロノアさんもまたぺいんとさんを優しい目で見る。
「ぺいんと最近頑張ってたから、頭痛はその疲れかもね。無理させないようにしなきゃなぁ」
「うん、もうちょっと自分を大切にしてもらわないと」
トラゾーさんも同意していて、ぺいんとさんが早く治るように、私も一緒に願った。
その後はゆっくりと過ごして、一日が終わった。
__
『……ん』
目を覚ます。柔らかい光。朝だ。
"「皆さんおはようございます〜、ロボロです。朝食の時間でーす」"
『…あれ、こんな放送してくれるんですね』
私もつけさせてもらっている幹部用インカムから聞こえてきた声に、先に起きていた隣のぺいんとさんにきくと、あぁ、と笑った。
「Aさんは昨日はこの放送のとき寝てたもんね。クロノアさんとしにがみで起こしに行ってたし。我々国さんは朝食の時間、こうやって教えてたらしくて」
『そうなんですか』
たしかに、昨日は寝坊してノックの音で起きた覚えがある。
「ん〜〜」
ぺいんとさんはベッドの上で伸びをして、欠伸を一つ。
「ご飯はみんなが運んできてくれるのかな?」
『きっと、来てくれますよ』
そう言っていた矢先、
「おはよう、A」
「ぺいんとー!朝ご飯だぞ!」
スマイル様とトラゾーさん、そしてその後ろからクロノアさんとしにがみさんもやってきた。
「うわ、おいしそ」
早速ぺいんとさんがいただきますと食べ始めた。
「そういえば、今日クラレ先生が来てたよ。クラレ先生もこの城で暮らすってさ」
クロノアさんが言って、私は思い出す。
『…あ、私に薬を作ってくださる方ですか?』
「そう。さっそく今、作ってくれてるよ」
スマイル様がそう言って微笑み、私にも朝食の乗ったトレーを差し出す。ベッドの横の机に乗せて、私も食べる。
「ん、ご馳走様でした!俺、仕事してくるから!ペ神さん、きんときさん、ありがとうございました!」
ぺこっとお辞儀して駆け出そうとするぺいんとさんのパーカーのフードを、クロノアさんがきゅっと掴んだ。
「グェッ」
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もっと更新したいのに課題が私を追ってくる…
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らーて - 初コメ失礼します。こんな素敵な作品が読めて僕は幸せです!。続き楽しみにしています。更新頑張ってください。 (2022年8月10日 15時) (レス) id: 50b204a28c (このIDを非表示/違反報告)
涼夏人 - 失礼します。初コメです。この作品、神!神作!続き楽しみにしています。頑張ってください! (2022年8月8日 16時) (レス) @page31 id: 8404a67f98 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆ - おかえりなさい!!自分もめっちゃ低くてやばかったです!ゆっくり待ってます!頑張ってください (2022年6月29日 14時) (レス) @page7 id: d3fac2225a (このIDを非表示/違反報告)
天音(プロフ) - おかえりなさい!!僕の方がテストやばかったので安心してください…☆ゆっくりで大丈夫なので!!更新待ってます!、 (2022年6月28日 22時) (レス) @page7 id: 511b9233eb (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - おかえりなさい!お話はゆっくりで良いのですのよ!おかえりなさい(о´∀`о) (2022年6月28日 19時) (レス) @page7 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らむね☆ | 作成日時:2022年6月12日 11時