86話 ページ37
スマイルside
先程から、幹部のほとんどが情報管理室に駆けつけ、今までにあまりなかった状況に情報管理部の部下たちが戦々恐々としている。
でも、そんなことに構っていられない。
Aの荒い息をインカムごしに聞きながら、俺はどうすることもできなくて。
……ゾムさんや、その後さらに援護に行ったショッピさん、コネシマさん、ぺいんとさん、クロノアさんに、託すしかなかった。
"『…ｹﾞﾎｯ、ﾋｭｯ、』"
時折咳き込む声が聞こえて、苦しそうで。Aの力を持ってしても、相手を負かすことができないなんて、信じたくなくて。
…Aが負けてしまったらどうしようって、怖くて。
視界が涙で霞むのをグッと服の袖で拭う。
「…ゾムさん、Aの位置が、戦っているうちに少しズレました。そこから二時の方向です」
"「了解」"
「…っ、ショッピさんたちは、そこから、一時の方向に！」
………自分が、情けなかった。
_ _ _ _ _ _ _
Aside
苦しい。
相手が異様に力が強くて、剣を受け止めることはできるものの、一撃一撃が重い。
今までになく高速で走っていて、体力も削られた。
そして高速で動いているのは今も同じ、凄いスピードで攻撃してくるから、休む暇がない。
全身が、悲鳴を上げている。
ゾムさんたちは、もうちょっとで、来てくれるだろうか。
酸欠なのか、視界が霞む。苦しくて息が吸いたいけど、あまりの攻撃の速度で敵わない。
『…ﾊ、ﾋｭｯ…』
変な音がしたが、なんとか、息を吸う。
その酸素を使って、力を振り絞って、一人の敵の剣をナイフでへし折った。
…それでも尚、素手で攻撃しにくる。しかも、もう一人はまだ剣がある。
すぐに息が苦しくなって、それでも、体を動かして、
なんとか持ち堪えようと、体に鞭を打って動く。
キィンと耳鳴りがして、目の前が一瞬暗くなる。
一瞬後、視界は回復したけど、耳鳴りは止まない。数秒もすれば、視界が今度はぼやけ始めた。
大きく息を吸い込もうとして、また攻撃がきて少ししか吸えない。
呼吸がどんどん、短くなる。でも吸えない。苦しい。苦しい。
目の前がグラグラする。
足を無理に動かして、かろうじて攻撃を避けていく。
が、相手の剣が、腕を掠めた。
一瞬、そっちに気を取られ、
___次の攻撃が、剣が、目前に迫っていた。
避けようにももう体が動かなくて、
反射的に目を閉じる。
……体が、ふわりと浮いた。
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らーて - 初コメ失礼します。こんな素敵な作品が読めて僕は幸せです！。続き楽しみにしています。更新頑張ってください。 (2022年8月10日 15時) (
レス) id: 50b204a28c (このIDを非表示/違反報告)
涼夏人 - 失礼します。初コメです。この作品、神！神作！続き楽しみにしています。頑張ってください！ (2022年8月8日 16時) (レス) @page31 id: 8404a67f98 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆ - おかえりなさい！！自分もめっちゃ低くてやばかったです！ゆっくり待ってます！頑張ってください (2022年6月29日 14時) (レス) @page7 id: d3fac2225a (このIDを非表示/違反報告)
天音(プロフ) - おかえりなさい！！僕の方がテストやばかったので安心してください…☆ゆっくりで大丈夫なので！！更新待ってます！、 (2022年6月28日 22時) (レス) @page7 id: 511b9233eb (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - おかえりなさい！お話はゆっくりで良いのですのよ！おかえりなさい(о´∀`о) (2022年6月28日 19時) (レス) @page7 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らむね☆ | 作成日時：2022年6月12日 11時
