恐怖のはじまり ページ6
(side.クロ)
真っ白な壁と床。
客は多くも少なくもなく普通の人間に見える、
Aは「お客さんまで変わってない」と
ため息をついていた。
「…この展覧会はワイズ・ゲルテナという
画家の、展覧会です。」
Aがパンフレットを片手に説明する。
美術館の中に入ってすぐ呟いた。
「やっぱり…お母さん、お父さん…」
受付のカウンターに茶髪の男女…
Aを見るなり張り付けたような笑みを浮かべる
今、オレが猫だったら毛を逆立てただろう
そんな不気味さと不信感があった。
「さぁ、着いたわよ
…イヴは美術館、初めてだったわよね」
「もう何百回目ですよ」
「今日、見に来t「ゲルテナですね」展覧会で…」
「絵の他にも彫刻とかあるらしいから
きっとイヴでも楽しめると思うわ」
「当時は９歳という幼子に
あんな悪趣味な作品を見せましたよ、貴方ら
全っっく楽しめませんでした」
噛み合わない親子の会話。
まるでプログラムされたように話続ける両親に
Aは首を振るとオレの腕を掴んで
展覧会の方に歩みを進めていった。
「…変わりませんねえ、笑っちゃうくらいに」
さっきまでの両親のことは無かったように
Aは展覧会を眺めて自嘲する。
「…オイ、"あれ"ってなんだ…？」
「気持ち悪いでしょう？
床にあんな趣味の悪い、…『深海の世』です」
床に大きく広がる紺碧の作品。
巨大な魚のような目が虚ろな生き物が描かれてる
作品を見ただけで名前を言ってのけたAに
さらに腕を引かれて奥へと進む。
ピアノを弾く少年の絵画や並ぶショーケースを
横目に早さを変えずに歩き続けて…
ふと、足を止めたのは赤い薔薇の彫刻。
「これは『精神の＊＊＊』という作品です。」
「…もう一回言ってくれるか…？」
「『精神の＊＊＊』、です」
なぜか精神の、からが聞き取れない。
脳が拒否したようにノイズがかかって…
「僕も最初はダメでした、やっぱりですね」
苦笑いしてAが「上に行きましょう」と
また腕を引いて先導して向かう。
受付の場所に戻ると両親はいなくなっていた、
Aを見ると「大丈夫です」と頷かれる。
「もう、会うことはありませんよ。」
「…無理すんなよ」
「ありがとうございます…あ、記録しましょう」
受付のノートに何かを書き込んでいくAを
待ってから横の２階に進んだ。
そのときにAが少しだけ悲しそうな表情を
してたことにオレは気がつけなかった。
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タピオカレモン - サーヴァンプもイヴも好きなのでこの作品見た時テンション崩壊(←良い意味で)しました！ありがとうございます！！！！ (2017年3月5日 16時) (
レス) id: ae7df0ebae (このIDを非表示/違反報告)
うららか@受験により出現率低(プロフ) - ま、まさかのビックフットさんｷﾀ━(ﾟ∀ﾟ)━!え、ちょっ、驚きのあまりに私携帯を落としましたよ！携帯ｨｨｲｲ！！あっ、じゃなくて私もぜひともお話しさせて頂きたいです！！良ければボードにどうぞ！！！ (2016年10月9日 18時) (レス) id: 65ecdb8d07 (このIDを非表示/違反報告)
ビックフット(プロフ) - ibとSERVAMPなんて珍しいですね！とっても面白かったです！私もうららか様と語ってみたいです！頑張って下さい！ (2016年10月9日 18時) (レス) id: e9db22fe32 (このIDを非表示/違反報告)
うららか@受験により出現率低(プロフ) - 泡雪さん» 何と！！どちらも知ってる方なんていないと思っていたので号泣しそうです！！うわぁああありがとうございます！頑張ります！！ (2016年10月8日 23時) (レス) id: 65ecdb8d07 (このIDを非表示/違反報告)
泡雪(プロフ) - うららか＠受験により出現率低様！ibすきなのですか！？なんと気が合いそうな！しかもサーバンプ！小説の更新楽しみにしています！頑張って下さい！ (2016年10月8日 7時) (レス) id: 555ba12928 (このIDを非表示/違反報告)
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