帰り道の刺客 ページ40
ライセンスの説明も終わり、走って帰ることのできる距離だったため、6人は自らの足で帰ることにした。
しかし、今思えば素直に飛行船やらなにやらで帰るべきだったのかもしれない。
シ「・・・レイ、ワタル」
レ「あぁ、わかってる」
ワ「尾けられていますね」
6人は今、何者かに尾行されていた。
レ「ワタルとシュウはセイラとナツメを連れて先に帰れ。俺とカナタはお客様をここでもてなす」
貴「え⁈なんで！私も残る！」
シ「ダメなのだよ。少なからず疲れているだろう。人数が多すぎてもかえって足手まといになる」
貴「ぐぬぅ…足手まといって…その言い方はずるいでしょ…それ言われたらなんも言い返せないじゃん」
はぁ…とセイラは諦めたようにため息をつく。
レ「別れたら、一応ジジイに連絡入れろ。なんか知ってるかもしんねぇ」
ワ「えぇ。わかりました。」
レ「んじゃ…
後でな！」
レイの言葉を合図に、4人と2人はそれぞれ違う方向へ速度を上げて走り出す。
刺客は…
レ「良かったぜ、ちゃんとこっちに来てくれて」
カ「れいの『おもわく』どおりですね」
？「・・・」
2人の前に闇をそのまま映し出したような瞳の青年が現れる。
？「思惑通りとか、なんかむかつくな…」
淡々と、抑揚のない声が呟く。
レ「で？俺たちに何の用だ？」
？「ただ、死んでもらいたいだけ」
突然針が飛んでくる。
レ(シュウの針とは違う。念じゃなくて実物か)
慌てる様子もなく2人はすんなりと針をかわす。
？「ま、これくらいじゃ流石に死んでくれないか」
レ「カナタ、お前、今喉乾いてるか？」
カ「そこまでかわいてはいませんけど、『たくさん』はむりですね」
幸い今は月が輝く夜の世界。
レ「なら、ぶっ倒れねぇ程度にサポート頼むぜ」
カ「りょうかいです」
レイは一気に敵に詰め寄り、カナタは前方に右手を差し出した。
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作者名：バレーノ | 作成日時：2018年11月4日 14時
