ナツメの場合 ページ44
ナツメside
ナ「はイ、これお昼ご飯ネ。薬を飲もうにモ、何か食べてからの方がいいかラ」
貴「ん…」
のそりと上体を起こしたセイラはじーっとボクを見るト、「カナタにぃじゃない…」と呟いタ。
なニ?不満?不満なノ?
すこし意地悪したくなっテ、ちょっと熱めのお粥をセイラの口に突っ込んダ。
貴「あ"っっっづ!!!」
ナ「あっレ〜?ゴメンネ?気付かなくっテ☆」
貴「…別にナツメが不満なんじゃないよ。
カナタにぃじゃなくなってて、ちょっとビックリしただけ…
むしろ、ナツメがいてくれて嬉しい」
まだ体調が万全じゃないからなのカ、いつもより表情の変化は少ないけド、確かに微笑んだのが分かっタ。
…なんカ、罪悪感。
ナ「はイ」
スプーンに掬ったお粥ヲ、今度はしっかり冷ましてからセイラの口元に運んダ。
貴「今度は熱くない?」
ナ「当たり前でショ。病人に何度もイタズラするほド、ボクは子どもじゃないヨ」
貴「ツンデレ…」
ナ「あ〜ここに偶々この前作ってみた唐辛子ガ〜」
貴「何でもないです!」
ぱくりとスプーンを咥えたセイラを見テ、離乳食を食べる赤ちゃんを連想しタ。
貴「今なんか失礼なこと考えなかった?」
ナ「…別ニ?
それよりほラ。解熱剤と頭痛薬。
頭、痛いんでショ?」
貴「な、なんで知って…」
ナ「ずっと側で見てれば分かるヨ。
キミはボクの相棒だからネ」
貴「へへ…なんかソレ、久しぶりに聞いた」
ナ「酷いナァ…ボクはキミに初めてこれを言われた時かラ、一瞬たりとも忘れたことないのニ…」
貴「盛ったな」
ナ「うン。かなり盛っタ。実は最近思い出してネ。…それよリ、さっさと薬飲んで寝れバ?」
貴「ナツメから話し出したくせに…」
渋々といった様子で薬を飲み干すト、再び布団に顔を埋めタ。そっと瞼に手を当てル。
ナ「Good Night☆じゃじゃ馬姫♪」
ナ「ワタルにいさん」
ワ「ハイ!呼ばれて飛び出て、貴方のワタルです☆」
ナ「…相手は病人だからネ?」
ワ「分かってますよ!ちゃんと看病しますとも!」
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作者名:バレーノ | 作成日時:2019年2月1日 15時