死んだなら生まれ変わろう4(H×H)×(あんスタ) (ページ38)

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No side

セイラ達の家は大きな街から少しだけ離れた森の中にある。森の草木にしては不自然に整えられたアーチを潜り、大きく開けた空間に出ると小振りな湖と円柱型の大きな家が建っている。
よって、街の人間達との交流も少ない。彼らの知名度を考えれば、あまり人気の多いところに出てこないのは当然のことかもしれないが。
そのせいもあってか、街の人間達と初めての打ち合わせのときは軽くパニックが起こった。
しかしここはレイの出番。持ち前のカリスマ性であっという間に自治体をまとめあげ、その日のうちに企画まで押し通してみせた。

貴「やっぱ持つべきものはレイにぃだね」

レ「わけわかんね…全員こっから忙しいんだろ？」

貴「うん！ライブ用に曲作んなきゃ！」

シ「衣装も用意しなければならないしね。それに僕は街の服屋に浴衣の作り方を教える仕事もある」

カ「ぼくもこどもたちに『ぼんおどり』をおしえます♪」

ワ「私とナツメくんは屋台でどういったものを出すのか、皆さんに提案して設置までお手伝いします！」

ナ「レイにいさん、ロキ借りるネ」

レ「おう、好きに使え」

日が長くなったのだろう。夕方だというのにまだ明るい空と、夏らしさを強調する蝉の鳴き声に耳を傾けながら6人並んで帰路を進む。

約１カ月後に控えた本番と夏の到来に、6人は顔を綻ばせた。