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018
目が覚めると知ってるようで知らない部屋にいた。
壁や窓の位置は同じなのだが、私が寝ていたベットも、カーテンも家具も匂いも、何もかもが違う。
ぐっすり眠れたのか、頭はスッキリしていて。
だけど、何故この部屋で寝ていたのかが全くわからない。
どこかの寝室ではあるようだが、私以外に人はおらず、ただキョロキョロと部屋中を見渡した。
シンプルで綺麗に整頓された部屋は、何だか心地がよくて、ふわっと香る匂いには安心感まである。
さて、どうしたものか...。
ベッドの上で起き上がった姿勢のまま、ぼんやりと考える。
状況を把握しようと一息吐いた時、ガチャリと扉が開いた。
反射的に身を構えて開いていく扉を見つめると、そこには見知った顔が現れた。
「あ、起きました？」
部屋に入って来た斉藤さんは、私を見るなり、その綺麗なお顔が笑顔になっていった。
現れたのが彼で、ひどく安心する。
同時に、彼と食事に行って、彼の言葉の真意を聞くための力を借りようと、お酒を煽ったことを思い出した。
覚えているのは泣いてしまったところまでで、その後のことは記憶が曖昧だ。
「身体大丈夫ですか？二日酔いとかなってません？」
斉藤さんがベッドに腰掛けながら顔を覗いてくる。
その距離が近くて、恥ずかしくなってしまう。
また、ほっぺた赤くなってる気がする...。
「大丈夫です。あの、昨日...？は、すみません...何か失礼なことしてないですか？」
「覚えてない感じですか？」
「えっと、なんかすごく曖昧で...泣いちゃったとこまではちゃんと覚えてます」
じっと見てくる斉藤さんに、恥ずかしさが募っていく。
でも視線を逸らしたら悪い気がして、目を見て話していると、とても優しい笑顔を返してくれた。
「迷惑とかは全然掛けられてないので大丈夫ですよ。眠たかったみたいで、ほとんどウトウトしてるだけでしたし」
告げられた言葉に胸を撫で下ろす。
よかった、何もなかったみたいだ。
私が余程安心した顔をしたのか、斉藤さんはクスクスと笑った。
「可愛い感じにはなってましたけど」
「どういうことですか！？」
全然何もなかった感じじゃないじゃん！
すっごく斉藤さん楽しそうだし...。
いや、この人は割と、私で遊んでる時はいつも楽しそうな気がする。
「本当に何も無かったです。ちょっと子供みたいな感じだっただけで」
彼の言葉に頬へと熱が集中していくのを嫌という程感じた。
それは何も無かったとは言わないやつでは...。
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うらら(プロフ) - りなさん» コメントありがとうございます。全て読んでくださったなんて、すごく嬉しいです！本当に理想ですよね...！のんびり更新になりがちですが、お付き合いいただけると嬉しいです！ (2023年5月3日 21時) (
レス) id: 883b848a52 (このIDを非表示/違反報告)
りな - 前作から全部読ませていただきました。もう最高過ぎて終始ニヤニヤがとまりませんでした。隣の部屋に推しが住んでたとか理想のシチュエーション過ぎます。続き楽しみにしています。 (2023年5月3日 0時) (レス) @page33 id: 152e2618cd (このIDを非表示/違反報告)
うらら(プロフ) - ななはさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！コメントいただけて、とても嬉しいです。更新頑張ります！ (2023年4月23日 10時) (レス) id: 883b848a52 (このIDを非表示/違反報告)
ななは(プロフ) - 一気読みしちゃいました…！！めちゃくちゃ好きです！！応援してます！！！ (2023年4月23日 1時) (レス) id: d3c7f32016 (このIDを非表示/違反報告)
うらら(プロフ) - まるさん» ご指摘ありがとうございます！修正いたしました💦 (2023年2月28日 14時) (レス) id: 883b848a52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うらら | 作成日時：2023年2月27日 22時
