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思ったまま口にすると、Aさんの頬が一瞬で真っ赤に染まっていく。
言葉に詰まったまま顔を背けるかと思ったら、小さく笑った。
「私も、壮馬くんのこと、好きです」
それはもう嬉しそうな笑顔に、胸の奥がきゅんと締め付けられる。
会いたいのに会えなかった苦痛の2週間は、この笑顔を見る為にあったのかと思うと耐えてよかったと感じた。
「あー、もう。このまま2人でいたいなぁ...」
再び思ったままを口にすると、Aさんは小さく口を尖らせる。
「ダメですよ。そろそろ準備しとかないと、江口さんと石川さん、帰って来ちゃいます」
そう言いながら離れようとする彼女を、再びぎゅうと強く抱きしめ、それを阻止した。
「もう！壮馬くん！」
「最悪、飲みながら作ればいいから大丈夫。それより、ずっと気になってたんだけど、何で敬語なの？」
彼女の困ったような表情が固まったと思ったら、思いっきり視線が逸らされる。
この様子だと、忘れていたか、慣れてなくてついのどちらかだろうか。
別に強要するつもりは無いが、メッセージだともう当たり前のようにタメ口だったから、何となく少し寂しい。
「や、何か...実際会うと緊張しちゃって」
誤魔化すように、えへへと笑うのすら可愛くて、甘やかしてしまいたくなる。
本当、何でこの後Aさんも交えての飲み会になってしまったんだろう。
彼女のこの可愛い笑顔を見てしまったら、2人も好きになってしまうんじゃなんて思ってしまうくらいに、今の俺はAさんバカだ。
「じゃあ、ちょっとずつでいいから慣れてね」
「は...うん、頑張る」
言葉通り、返事に気を付け出したAさんを、もう一度強く抱きしめてから、渋々離れる。
流石にそろそろ準備をしなければ。
用意出来て無くても、彼らは何も文句なんて言わないとは思うけれど。
Aさんと2人きりではないにしろ、彼女と一緒には居れるのだ。
本来なら会えることすら出来なかったのだから、同僚がいたとしてもいいじゃないか。
そう自分に言い聞かせた。
「よし、じゃあ準備するから、Aさんは休んでて」
立ち上がりながら、彼女の頭を優しく撫でる。
心地良さそうに目を細めるも、Aさんも一緒に立ち上がった。
「いえ、手伝いま...手伝うよ」
「忙しいの続いてたんだから、ゆっくりしときなよ」
「壮馬くんだって忙しいでしょ」
なんて、他愛もない話をしながら、結局一緒にキッチンへと向かった。
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うらら(プロフ) - りなさん» コメントありがとうございます。全て読んでくださったなんて、すごく嬉しいです！本当に理想ですよね...！のんびり更新になりがちですが、お付き合いいただけると嬉しいです！ (2023年5月3日 21時) (
レス) id: 883b848a52 (このIDを非表示/違反報告)
りな - 前作から全部読ませていただきました。もう最高過ぎて終始ニヤニヤがとまりませんでした。隣の部屋に推しが住んでたとか理想のシチュエーション過ぎます。続き楽しみにしています。 (2023年5月3日 0時) (レス) @page33 id: 152e2618cd (このIDを非表示/違反報告)
うらら(プロフ) - ななはさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！コメントいただけて、とても嬉しいです。更新頑張ります！ (2023年4月23日 10時) (レス) id: 883b848a52 (このIDを非表示/違反報告)
ななは(プロフ) - 一気読みしちゃいました…！！めちゃくちゃ好きです！！応援してます！！！ (2023年4月23日 1時) (レス) id: d3c7f32016 (このIDを非表示/違反報告)
うらら(プロフ) - まるさん» ご指摘ありがとうございます！修正いたしました💦 (2023年2月28日 14時) (レス) id: 883b848a52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うらら | 作成日時：2023年2月27日 22時
