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エレベーターを降りて真っ直ぐに、我が家へと向かう。
引越し当時、運良く空いていたのが角部屋で。
密かに嬉しかった上に、更にお隣さんが推しでびっくりしたなぁ、なんてことを思い出す。
帰宅する度に壮馬くんの家の前を通るのが、未だに少しだけドキドキしたりする。
ちょうどイヤホンからの音楽が途切れたので、耳からイヤホンを外しながら歩く。
それに気を取られていると、壮馬くんの家の扉目前で、ガチャリという音とほぼ同時に扉が開いた。
「...っ！」
思いがけないことに驚き、声にならない叫び声を上げてしまう。
心臓がバクバクと、大き過ぎる音を鳴らした。
「あ、すみません」
上から聞き覚えのある男性の声が降ってきて、釣られるように見上げる。
想定以上に高い位置にあった声の主の顔は、ここの家主ではなかった。
「あ...いえ、大丈夫です」
反射的にそう返すも、家から出てきたのが家主である壮馬くんではないことに、軽くパニックになる。
壮馬くんのお家から、なんで別の人が!?
もしかして階間違えちゃった？
それとも今までの数ヶ月の出来事は全部妄想で、忙しすぎて現実逃避してたとか？
頭の中で自問自答していると、また声が降ってくる。
その声は、やはり聞き覚えがあるものだった。
「あの、本当に大丈夫ですか？どこかぶつけたりしました？」
見上げると、彼は困ったような顔をして私を見下ろしていた。
背の高い彼を見上げると、そのお顔もどこか見覚えがあって。
平均身長よりも背の低い私からすれば、巨人のようだった。
「いえ、本当に大丈夫です。ご心配お掛けしてすみません」
彼が誰だったかわからないことが気になりながら、頭を下げる。
と、彼の後ろからまた別の男性の顔が覗いた。
「どうかしました？」
ひょっこりと出てきたお顔も見覚えがあって。
長身の彼とは違い、すぐに誰だかわかった。
石川界人くん。
私のお隣さん、壮馬くんの同僚で友人だ。
何で、彼がここに？
「や、何か人が来たところに扉開けちゃったみたいで」
「マジっすか。大丈夫でした？」
「本人は大丈夫とは言ってるけど」
混乱する私の耳に、2人の会話が入ってきて気付く。
長身の人も壮馬くん達の同僚だ。
江口拓也さん。
どうりで見覚えも、声の聞き覚えもあるはずだ。
「あの、本当に大丈夫です」
彼らが誰かわかったことで、少し冷静さを取り戻す。
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うらら(プロフ) - りなさん» コメントありがとうございます。全て読んでくださったなんて、すごく嬉しいです！本当に理想ですよね...！のんびり更新になりがちですが、お付き合いいただけると嬉しいです！ (2023年5月3日 21時) (
レス) id: 883b848a52 (このIDを非表示/違反報告)
りな - 前作から全部読ませていただきました。もう最高過ぎて終始ニヤニヤがとまりませんでした。隣の部屋に推しが住んでたとか理想のシチュエーション過ぎます。続き楽しみにしています。 (2023年5月3日 0時) (レス) @page33 id: 152e2618cd (このIDを非表示/違反報告)
うらら(プロフ) - ななはさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！コメントいただけて、とても嬉しいです。更新頑張ります！ (2023年4月23日 10時) (レス) id: 883b848a52 (このIDを非表示/違反報告)
ななは(プロフ) - 一気読みしちゃいました…！！めちゃくちゃ好きです！！応援してます！！！ (2023年4月23日 1時) (レス) id: d3c7f32016 (このIDを非表示/違反報告)
うらら(プロフ) - まるさん» ご指摘ありがとうございます！修正いたしました💦 (2023年2月28日 14時) (レス) id: 883b848a52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うらら | 作成日時：2023年2月27日 22時
