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「うん、わかった」
いつの間にか、くだけた話し方をすることが増えた彼につられるように、ついタメ口で返してしまう。
失礼だったかな、なんて少し心配したが、本人は特に気にしてなさそうなので気にしないことにした。
「それで、もう1つの方は？」
「え？」
「俺のこと、どう思ってる？」
壮馬くんが小さく首を傾ける。
仕草がいちいち可愛いのは何なんだ。
これ以上、私を悩殺してどうするつもりなんだろう。
「............」
どう答えるのがいいのかわからず、黙ってしまう。
これは、彼には私の気持ちなんて筒抜けで、「早く言ってしまいなよ」っていうことなんだろうか。
それとも、私が言わないと拒否することすら出来ないって感じ？
今までの言動を見る限り、嫌われているとは思わないし、どちらかというと気に入ってもらっているのではと思うのだけれど、考えれば考えるほど、何故か思考が負の方向へと沈んで行ってしまう。
「壮馬くんこそ、どう思ってるんですか？私のこと」
これは関係を変える、気持ちを伝えるチャンスだとわかっているのに、ネガティブに釣られて、はぐらかすような、駆け引きじみた言葉を口にしてしまう。
普段そんなことをするタイプではないというのに。
それでも、もしダメだった場合、お隣さんですらいれない関係になってしまうかと思うと怖くてしかたない。
今、口にした言葉の返答すら聞くのが怖くて、思わず彼から視線を逸らした。
「早く俺のこと好きになってくれないかなって思ってる」
「へ？」
少し何か考えていた壮馬くんが、ゆっくりと口を開いた。
何を言われるかわからず、それが怖くて身構えていた私は、想定外の言葉に間抜けな声が出てしまう。
そんなことはお構い無しに、彼は続けた。
「Aさん」
「...はい」
かしこまって、私の方へと身体ごと向き直る壮馬くんにつられるように、私も同じ様に彼の正面に身体を向ける。
見上げると、真剣な表情の彼と視線が合った。
「俺は、Aさんのことが好きです」
これ以上ないくらいにストレートな言葉に、思考が止まる。
壮馬くんが、私を、好き...?
夢でも見てるんじゃないかと言うくらい、私に都合のいいその言葉は、現実なのだろうか。
いや、今までの言動的には腑に落ちる以外の何者でもない。
改めて考えると、納得せざるを得ない言葉だ。
どっちにしろ、この言葉に私が返すのはただ一つ。
「私も...壮馬くんのことが好きです」
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うらら(プロフ) - りなさん» コメントありがとうございます。全て読んでくださったなんて、すごく嬉しいです！本当に理想ですよね...！のんびり更新になりがちですが、お付き合いいただけると嬉しいです！ (2023年5月3日 21時) (
レス) id: 883b848a52 (このIDを非表示/違反報告)
りな - 前作から全部読ませていただきました。もう最高過ぎて終始ニヤニヤがとまりませんでした。隣の部屋に推しが住んでたとか理想のシチュエーション過ぎます。続き楽しみにしています。 (2023年5月3日 0時) (レス) @page33 id: 152e2618cd (このIDを非表示/違反報告)
うらら(プロフ) - ななはさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！コメントいただけて、とても嬉しいです。更新頑張ります！ (2023年4月23日 10時) (レス) id: 883b848a52 (このIDを非表示/違反報告)
ななは(プロフ) - 一気読みしちゃいました…！！めちゃくちゃ好きです！！応援してます！！！ (2023年4月23日 1時) (レス) id: d3c7f32016 (このIDを非表示/違反報告)
うらら(プロフ) - まるさん» ご指摘ありがとうございます！修正いたしました💦 (2023年2月28日 14時) (レス) id: 883b848a52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うらら | 作成日時：2023年2月27日 22時
