33.良いのか悪いのか。 ページ34
母親か、と突っ込まれた蒼太の長い話は要約すると『補習にはかかるなよ』ということだった。母もうるさい時はうるさかったなぁ、と思う。……父もたまにうるさいけど。どちらにせよ健が補習にかかって迷惑するのは健本人だけではないのは事実。遊びに行く予定がおじゃんになるからね。数学が苦手な私も気をつけないと。
「お菓子なくなってる、ちょっと探すわ……ポテチとチョコがすぐに出てきたけど」
「どっちも!!」
「……まぁいっか」
健がいる限りお菓子はきっと足りない。
「舞ちゃん、ジュースのお代わりある？」
「もうない、お茶で我慢して」
「……残念」
ごめんね理紗、買うの忘れてた。
「健、そこ違う」
「どこがだよ！」
「そこだよ！」
私でもわかる式変形のミス。ほら、そこの通分だよ。お疲れ様です蒼太、本当に助かってる。
「……理紗？おーい、理紗〜」
「寝た？」
「起こすか……理紗ー!!!」
「！！？」
理紗、寝ちゃダメです。でも健は声がでかい。……健のことをトラブルメーカーだと思っているのは私だけかな？
「蒼太、これだけど、yイコールにしてからこっちに……聞いてる？」
「聞いてない」
「聞いて？」
「これ終わったら」
「いつ終わる？」
「さあ」
それじゃあ勉強会の意味がないんだけど。
お昼頃から始めた勉強会も、気がついたら5時を回っていた。理紗と蒼太のことを考えると、そろそろお開きにしなくては。課題もだいぶ進んだし、お菓子とジュースは美味しかったし大満足!!
3人が荷物をまとめ始める。その間に私は机の上を片付ける。ポテチ掃除しにくいな。
片付けがあらかた終わる頃には3人の準備は整っていた。時間的にも余裕はある。少し早かったかもしれない。念のため小さなカバンを持って、駅まで送る用意を整える。
すると、私たち4人のスマホが同時に振動した。
「何！？」
地震とか何かの警報だったらやだなぁ。そう思いながらロックを解除。表示された通知の内容を見て、私は思わずそれを読み上げてしまった。
「L市にイレギュラー発生、1人巻き込まれる……！」
「……L市って、隣……」
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シュウ - 待っ…面白いです！ (2021年9月3日 0時) (
レス) id: f920010a89 (このIDを非表示/違反報告)
恋 - 読んでいて楽しいです!こんなおもしろい作品をつくってくれてありがとうございますっ!これからも応援してます! (2021年5月8日 20時) (レス) id: b0074abe1a (このIDを非表示/違反報告)
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