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『こんこん、晴太くん来てるみたいだよ…。泣いてるの?』
暗闇に跪いている女。足の靭帯を切られ立てないのだ。
『…』
人の慰め方なんか知らない。日輪の頭を優しく撫でた。
「よしとくれ。こんな薄汚れた女があの子に会う資格なんかないんだ。」
いつもは強くて泣かない日輪。
晴太くんの事を話すと静かに涙を流す。
晴「かぁちゃん!!」
扉の外から子供の声がした。
扉をどんどんと叩く音がする。
扉が壊れたら危ないし、日輪奥に運んどこ。
そして案の定、扉に大きな衝撃。ひび割れる扉。
ひび割れから外の光が差し込む。
『壊れちゃった。』
晴「かぁちゃん。」
静かに扉がひらいた。ひらいた扉には木刀が刺さっていた。
なんか部屋の外で鳳仙のじいさんと誰か喋ってるな。
『あなたが晴太くん?日輪の大事な子?ごゆっくり。』
晴「え、だれ。」
警戒されている様子。両手を上げて降参ポーズをしながら部屋の外に出る。
『鳳仙のじいさん、騒がしいね。お客さん?』
「Aか。何をしておる。その小童を日輪に近づけるな。お前までワシを裏切るというのか?」
『知らない。日輪が生きてたら何でもいい。それがじいさんの命令でしょ。』
拳が飛んでくる。
1つ上の階の柱を掴み、逆上がりをするように上へ登りながら拳を避ける。
鳳仙のじいさんは舌打ちをして銀髪のパーマ頭に向き直る。
じいさんとは違う視線。
サーモンピンクの髪色をした少年が見ている。なんかにこにこしてるけど。
威「へぇー^^その身のこなし。お侍さんの他にも面白いのがいた!しかも女だ。」
寒気がした。ちがう、殺気だ。
なんか太陽も上がるとかなんとか言ってるし、逃げよ。
鳳仙のじいさん並に私も太陽は嫌い。
手すりから飛び降りて近くの部屋の窓から飛び降りる。小さい船がたしかあったはず。どこかの星で暇潰そうかな。
暗闇に包まれた路地裏を歩く。
すると、見覚えのある顔があった。
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作者名:たなか | 作成日時:2022年2月28日 9時