〈探偵チームkz事件ノート〉~出会いの物語は知っている~

第25話~皆の推理　２~ ページ29

(人1)視点

みんなが黙りこみ、少しして上杉さんが言った。

上杉「可能性が少ないとか、あまり考えられないってだけで、捜査からはずしちゃダメだ。確実にないものだけを取り除こう」

それにうなずきながら、若武さんが口をひらいた。

若武「そうだな。もう一度最初からあたってみよう。城戸、今までのところを黒板にまとめて書け」

貴方「了解ですっ！」

私は立ち上がって、黒板に歩み寄り、チョークをとった。

＞＞＞１ 単なる乗り逃げ
＞＞＞２ 嫌がらせ
＞＞＞３ 秀明の先生か、先輩の警告
　 →欠席・早退者を調べる。
　 →秀明側の発表を待つ。

ここまで書いて、私はチョークを置いた。

若武「オッケー、分かりやすい」

若武さんに褒められ、私は少し照れてしまった。

上杉「まず第1のセンは、通り魔的なものだから、捜しようがない。あとで考えよう」

私は、1番の下に保留と書いた。

上杉「次に2番、これは若武に聞いて思い当たるヤツを全員リストアップする。そんで一人一人当たっていく」

そして、小塚さんが、付け足して言った。

小塚「KZで若武を嫉妬してる人とか、若武のせいでクラスで落ちたライバルとかかな？」

そのわきで黒木さんが、はやしたてるように付け加えた。

黒木「女のことで恨んでるヤツとか、さ」

若武さんはムッとしたように黒木さんを睨みながらも、ノートを取り出して、それに名前を書き始めた。

いじけた子供に似ていて、私はクスッと笑った。

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