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丸「楽しかった〜」
安「なー、また来よ〜」
閉園ギリギリまでアトラクションに乗って、
大急ぎでお土産を買って園を出る。
丸「ここでみんなばいばい？」
錦「おん。俺こっち」
安「僕こっち〜」
各々自分の路線の方まで足を運び、
解散する流れ。
『…あの！』
私が大きい声を出すと、
みんなびっくりしてこっちを見る。
そうだよね、ごめん。
『…大倉くん』
大「！…はい」
丸山くんと帰ろうとする大倉くんが、
こっちに向かって歩いてくる。
『…一緒に帰ろう…迷惑じゃなければ…』
震える声を抑えて、
勇気を出して伝える。
大「あーー…」
襟足をいじる癖、
変わってない。
大「まる、俺こっちから帰る」
丸「…おん、わかった^^*」
行こ、と私の少し前を歩く大倉くん。
同じ改札を通って、
同じ電車、同じ車両に乗る。
私から誘っといて、一言も話せずにいる。
大「…なんかあった？」
『え？』
大「いや、一緒に帰ろうって…なんかあったんかなって思って」
まぁ、そりゃそうだ。
私でもそうなる。
『…ずっと、大倉くんに言えなかったことがあって』
貸切状態の電車、
2人で、肩の触れない距離で座る。
『…私…』
大「…？」
なんて言えば暗くならないかな。
いや、無理か。
『…5歳の時に両親を亡くしてるの…』
大「……！」
大倉くんは、どう思ったかな。
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作者名：ゆりかご | 作成日時：2021年5月23日 2時
