今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:26,154 hit
小｜中｜大
108 ページ18
.
丸山side
『ありがとう、こんな遅くまで』
「ううん、ええよ」
Aちゃんを家まで送り届ける。
「ほなおやすみ」
『うん、気を付けてね』
小さく手を振るAちゃんに背を向け、
俺の家とは逆の方へ足を進める。
PRRRRRRRR…
《…もしもし》
「おーくらくーん、あーそーぼー」
窓からこちらを覗く大倉の顔は、
呆れたような、あからさまに迷惑そうな顔。
大「なん？」
「いやいや、遊ぼって言うたやん」
大「…今何時か知らんのか？」
「ん？^^*」
とぼけたまま、近所の公園のベンチに腰掛けた。
「今日、見てたんやろ？」
大「……なにを？」
大倉もまたとぼけた。
「Aちゃんと笹生さんの」
大「……うん、まぁ」
まぁって。
俺はお前が見とったのを見とったんやで？
「どうする気なん？」
大「……話してええんかな」
こんな弱腰な大倉、見たことない。
「大倉にその気があるなら、ちゃんと話すべきやと思う」
大「…その気…」
「俺は2人の力になりたい」
Aちゃんに言ったように、
大倉にも同じことを言う。
大「…………話す」
「…おん、そっか´`*」
"話す"。
そう言った大倉の声を聞いてから、
もう2週間弱。
「チキン」
大「うるさい」
やっと、明るい方へ向かってるんや。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 178人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆりかご | 作成日時：2021年5月23日 2時
