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Aside
『ありがとうございました〜』
講義でわからなかった部分を先生に聞いて、
家でも勉強できるようにメモを取る。
『おまたせー』
安「最近は真面目ちゃんやなあ」
『えー？そんな事ないよ笑』
今までやらなすぎただけ。
『章ちゃん来週誕生日だね！』
安「せやねん〜。21歳やわ」
もう既に大学3年の中盤。
『何か欲しいものある？』
安「えー、なんやろなあ。なに貰っても嬉しいで？」
『それ去年も一昨年も聞いたー笑』
2人で歩いていると、
サークルかなにかで残ってた生徒が目の前を通る。
女「紗夜さ、大倉くんと別れたんやろ？」
紗「え？あー、うん笑」
男「えー！そうなん！ほな俺と付き合おや〜」
紗「もー、やめてや〜笑」
胸がぎゅっと締め付けられる。
安「Aちゃん、行こ」
『あ、うん。ごめん笑』
咄嗟のことにぼーっとしてしまい、
章ちゃんの一言で目が覚めた。
安「ほんまに平気？家まで送るで？」
『ううん、大丈夫。』
安「んー。わかったあ。ほな気を付けてな」
『ありがとう』
お互い手を振って別々の道を進んだ。
見慣れた景色を眺めながら、
見慣れたマンションに足を踏み入れる。
『…？』
自分の部屋のドアが視界に入ると、
違和感を感じた。
それはきっとドアノブにかかる荷物のせい。
あれは…？
バラの花束？
『なんでこんな…』
確か何本かによって意味があったような…。
何本あるんだろう。
『1、2、3、……6、…11、………15。15本』
PRRRRRRRR…
調べようと思った時に電話が鳴った。
『もしもし優ちゃん？』
優《もしもしー。最近どうー？》
『んー、特に何も笑』
久しぶりに優ちゃんと話して、
珍しく信ちゃんも早く帰ってきてて、
途中からは3人でビデオ通話をしてゲラゲラと笑った。
『うん、…それでね………ｽｰｰ』
優《あら、寝落ちしちゃった》
村《疲れてたんやろ》
優《布団かけなきゃ風邪ひいちゃうー》
村《電話越しにはかけられへんしやな。》
深い眠りについて、
次の日、日が昇ると同時に目が覚めた。
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15本のバラの花束─────【意】ごめん
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作者名：ゆりかご | 作成日時：2021年4月17日 23時
