君をこの手で包みたい.2 (ページ3)

今日:5 hit、昨日:2 hit、合計:40,967 hit

53 ページ3

.

安「最近構ってくれへんと思ったら…」

『色々ありまして…』

章ちゃんが少しだけご機嫌ななめ。

そんな章ちゃんと一緒にいつものカフェに入った。

安「今日はたんまり話してもらうで！…って言っても、話したくないことは話さなくてええからな^^*」

優しい。

私の周りは基本的に優しすぎる。

『…おばあちゃんが…亡くなったの』

安「えっ……」

章ちゃんは知ってる。

全部。

安「…Aちゃん」

『ほんとに1人になっちゃった…^^*』

母方のおじいちゃんは、ママが子供の頃に事故で亡くなったらしい。

おばあちゃんも、私が物心着く前に病気で亡くなった。

安「1人ちゃうよ」

『……章ちゃんは優しいね』

安「僕もおるし、丸山くんも錦戸くんも、それこそ大倉くんがおるし。それに育ててくれた両親(..)もおるやんか。」

怖いくらいに優しくされるから、

逆に不安になる。

『…大倉くんにはまだ話せてないんだ』

安「まぁ、事があってすぐにはな…」

『ううん、全部だよ。全部言えてないの。』

言うかどうかも迷ってる。

安「もし、Aちゃんが言ったとしても、大倉くんはちゃんと受け止めてくれると思うで」

『…うん』

安「急かす訳では無いで？けど、何か起こる前に伝えてあげた方がいいこともあると思うねんな^^*」

うん、わかってる。

わかってるよ章ちゃん。

.