君をこの手で包みたい.2 (ページ2)

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『大倉くん』

大「ん。おかえり」

『ただいまー。ごめんね、帰るの遅くなって』

大「ええよ、なんかあった？」

『…ううん、大丈夫^^*』

自然に笑えたかな。

大「…錦戸くんも東京帰ったって聞いたけど…」

『うん、そうみたいだね』

大「……会ってたん？」

大倉くんの方を見ると、

なんだかぶすっとした感じ。

大「会ったなら言うて。今なら怒らへん。」

『………会いました』

こんなこと言われたら怖くて隠し事なんてできない。

大「………あーーーー…もう」

『…ごめんなさい』

大「そんな顔せんとって。怒らへんから。」

大きな手でぎゅっと握られて、

心の不安が少しだけどこかに行った。

『……ごめんなさい』

大「もうっ笑。怒らへんって。」

なー？って言って、手をぶんぶんと振り回す。

大「ほら、お家着いたでお嬢様」

『ほんとに怒ってない…？』

大「嫌やけどな？嫌やけどちゃんと言ってくれたし。嫌やけど。」

嫌やけどがやたら強調されてる。

まぁこっちが悪いことしてしまったから仕方がない。

逆に大倉くんが優しすぎるくらい。

大「Aちゃーん。おいでー。怒ってへんてー」

『やだー。怒る。』

大「怒らへんて笑。しつこいと逆に怒るでー？」

そう言われると行くしかない。

大「ん。よしっ」

大倉くんの大きな体に私の体がフィットする。

大「…怒ってへんけど…嫌やったから今日は甘やかしてな」

『…ほんとは怒ってるでしょ…』

大「怒ってへんて笑」

そのまま唇を重ねられ、

大倉くんの心の広さにまた涙が出そうになった。

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