君をこの手で包みたい.2 (ページ1)

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Aside

『ｸﾞｽｯ…(泣)』

優「A、そろそろ行かないと…」

錦「A！！」

『亮っ…(泣)』

私の家の事情を知ってるのは亮と章ちゃん。

錦「…おばあさん…」

『…肺炎が悪化して……(泣)』

錦「…辛かったな」

亮が優しく抱きしめてくれて、

余計に涙が溢れる。

錦「もし辛いなら…」

『……亮はさ』

錦「…？」

『もし自分の彼女が家族を全員亡くしてたら…どう思う？』

ゆっくりと腕の中から抜けて、

亮の瞳を見つめる。

錦「…立ち直るまでそばに居たいと思う」

『…じゃあもしその彼女が何も言ってくれなかったら…？』

錦「え、言うてないん…？」

『…言えるわけないじゃん』

錦「……話してくれるまで待つ」

亮は優しいからそう言ってくれるんだろうな。

大倉くんはどうだろう…。

～～～～～

大「Aちゃん」

～～～～～

『…亮』

錦「ん？」

『来てくれてありがとう』

錦「…うん」

大倉くんの顔が思い浮かぶと、

自然と亮から距離を取っていた。

錦「…やっぱ大倉くんはすごいな、笑」

『え？』

錦「俺来る意味なかったやん笑」

『ううん、亮が来てくれてなかったら私しばらく向こう帰れなかったもん』

錦「そう？ならよかった。」

この時、大倉くんに話して、

大倉くんが来てくれてたら…。

今悔やんでも遅い話。

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