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大「Aちゃん、起きてー」
『んー…起きてる…』
ぬくぬくの布団を引っ張られ、
全身に冷たい空気を感じる。
大「年越してまうわ〜」
『越さないよ〜…』
大晦日。
私と大倉くんは2人で過ごすことにした。
『…大倉くん』
大「ん?」
『……ふふっ…笑』
大「あー、人の顔みて笑ったなー」
すると、大倉くんまで寝っ転がって、
思い切り抱きついてくる。
大「イケメンやろ?」
『自分で言うー?笑』
好きで好きでたまらないんだと思う。
『大好きです』
大「俺も大好きです」
そう言って何度もキスをして、
気が付けば年を越していた。
『なんかお腹空いてきた』
大「なんか作ろか?」
『年越しそば作ってよ』
大「ええでー。材料あるん?」
『え、ない。』
大「だめやん笑」
結局2人でコンビニに行って、
お弁当2つと、寒いのにアイスを買ってわけた。
大「あーもう手冷たいわあ」
『みてみてー、手袋凍ってる』
そう言ってその手を大倉くんの首に付けた。
大「わ!冷たー!」
『しーっ!声大きい!笑』
大「もー!仕返しやわ!」
『わーっ!』
いい歳した大学生が、
冷たい手をつけ合って大騒ぎ。
大「あー、笑った笑った」
『冷たかったあ』
大「ん、手出して」
『ん?はい』
言われた通り手を差し出すと、
そのまま手を繋いでポケットに入れた。
大「これで寒ないやろ?」
『ふふっ笑。寒くなーい』
いつになっても、こんなことで照れくさく笑いあってるんだろうな。
そう思ってました。
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作者名:ゆりかご | 作成日時:2021年4月17日 23時