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私がライブに行くのは東京の最終日。
柚「はー。服決まらん。」
『ねー。』
柚葉と大型モールに買い出しへ。
柚「今回のテーマはいかにオタクに紛れるかだもんね」
『うん。もはや今までどんな格好してたか思い出せない。』
今まで、と言っても私がライブに行ったのは
しょうちゃんにピックを貰った初めてのライブだけ。
柚「まぁいいやー。ちょっと休憩しよ」
『だね。』
おしゃれなカフェに入って、
その辺の量産女子みたいな会話をする。
柚「最近どうなのよ。恋愛は」
『んー。ほとんど会ってないよ』
柚「まぁそっかー。私も。」
同じグループの彼氏を持つ私たちは、
話すことはだいたい同じ。
『でも…』
柚「ん？」
『…んや、なんでもない。』
柚「なんだよ。水臭いじゃん。」
きっとこれを伝えれば、
柚葉は自分の事のように話に入り込むから。
ライブの前は楽しくいたい。
『買い物戻ろっか』
柚「んだね」
結局夕方まで悩んで、
最初の方に見たお店の服を買った。
『…もしもし』
安《もしもーし。リハ終わったでー》
『お疲れ様』
安《まだお友達とおるん？》
『ううん。さっき別れたところ』
電話越しにすばるくんの話し声が聞こえる。
柚葉と電話してるのかな？
安《オーラス終わったらお泊まりしよかー》
『うん。したい。』
安《しよう。絶対。》
『約束？』
安《当たり前やん》
楽しみだなーなんて鼻歌を歌いながら、
大きな荷物を持って家に帰った。
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作者名：ゆりかご | 作成日時：2021年1月2日 2時
