2 ページ2
.
渋《ミセテクレーーー！！！！》
すばるくんがそう叫べば、
周りから黄色い歓声。
私はというと、感激のあまり声が出ない。
柚「しょうちゃん来たよ！！」
『〜〜〜！！！』
本当に曲が終わる直前、
しょうちゃんがこっちを見た。
わ、目合っちゃった。
安「ﾆｺｯ」
笑ってくれてる。
柚「え、やばいやばい！こっち来た！！」
『え、あ…』
戸惑って喜ぶことも出来ない私。
でもしょうちゃんは間違いなくこっちに向かって来てる。
柚「ちか！！やばい！！」
『しょうちゃん！！』
やっとの思いで叫んだ名前。
安「(あ)(り)(が)(と)(う)」
しょうちゃんが口パクで、私の目を見て喋ってる。
すると、手をひょいひょいしてきた(語彙)。
『…？』
柚「手、伸ばして！」
なんのことかわからないまま、
柚葉に言われるがまま手を伸ばす。
安「ﾆｺｯ」
するとしょうちゃんは自分の持ってたピックを、
私に向かって投げた。
柚「よかったじゃん！！」
そのあとすぐにしょうちゃんは戻って行ったけど、
なにがあったのか、頭で処理しきれない。
『…(泣)』
柚「よかったね！」
柚葉は自分のことのように喜んでくれて、
私の周りのeighterは羨ましがる声を上げた。
『本当に今日はありがとう。』
柚「ううん！友達出来て良かった！」
柚葉と私は別れ際に連絡先を交換して、
また会う約束をしてから帰路に着いた。
ピックどうしようかなー。
私は最近ギターを始めたけど、
流石にしょうちゃんにもらったピックを使うことは出来ない。
『ネックレス…？』
それが一番いいのかなぁ。
穴開けるのかー。
心が痛む。
『しょうちゃん、ごめんなさい。』
正座をして、
テーブルの上に置いたピックに一礼をしてから穴を開ける。
『できた…』
その日から私の胸元には
青いピックのかかったネックレスが輝いた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 87人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆりかご | 作成日時：2021年1月2日 2時
