血で血を洗いましょう 【フェイタン】

36話 ページ45

「っ！」

何かをする気だ。
何？…何かの能力…？

フェイ「A、そいつ人を操れるよ！逆らえなくなるね！」

「逆らえ…？」

ラゼ「…なんちって」

私の背後に、回ってきたラゼ。

「えっ」

ドゴン！！！！！と背中に衝撃。

「っあ！？」

30m位軽く吹っ飛ぶ。

パク「A！！！」

「っ…ぁっ…」

痛みだ。
美術館のやつとは比べ物にならない。
支配されるほど痛み。

フェイ「A…！」

痛みはバネ。
屈辱もバネ。

あの日の"母"を鮮明に。

「うぁ…あぁぁぁっ…！」

立ち上がって

ラゼ「？！」

君の顔に深いパンチをねじこむ。

ラゼ「…！！！」

ｽﾞﾘｽﾞﾘｯ！！と下がる君に

「ぐぁっ…！」

絶対的な回りで回し蹴りを食らわして
馬乗りになる。

ラゼ「…っ」

「私も。何もかも……忘れて。遠く…で暮らしてください…」

殺せない。
ごめん…仇をとれなくて…ってお前が言うなだよね。

ラゼ「……わかったよ」

「…っ」

ラゼ「そんなにも、泣くくらいに俺が自分が憎かったんだろ…？悪かった…。俺が殺した。…でも、俺…Aを好きだったんだ」

心がいたい。
それしかなかった。

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