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YG side



ガラス1枚でコントロールルームから隔てられたブースの中で、Aはさっきの動揺が嘘のようにのびのびと歌っている。



「彼女、歌上手くなったね」


プロデューサーがにこやかに話しかけてくる。



「……そうっすね」



正直、こんなに成長しているとは予想していなかった。前より歌声の切なさが増している。


一通り歌い終わり、俺はマイクを通じてAに指示を出した。



「サビ前はもっと囁く感じで。目の前に相手がいると思え」



今回Aのために書いた曲は切ない片思いを歌ったものだ。男ばかりのヒップホップグループにいて、Aは普通の女歌手が歌うような曲を歌えない。口にこそ出さないが、あいつがそういう曲も歌いたがっているのはわかっていた。





「オーケー。ちょっと休憩してろ」


「はい」


プロデューサーと2人で通して聴いていると、レコーディングルームの扉がノックされた。


まだスタッフいたっけと思いながら扉を開ける。








「……お前、何しに来たの」



「…………間違えました」



ジョングクだった。そういえばこいつも今日ソロ曲のレコーディングだったっけ。



「すみません、1個隣でした」


「何やってんだよ」


末っ子らしい間違いに笑みがこぼれる。世間からは黄金マンネと呼ばれていても、こういうところはまだまだ可愛いやつだ。



「ソロですか」


「あぁ、俺じゃなくてあいつのだけどな」


そう言って少し体を横にずらすと、ジョングクはブースの方を見て目を見開いた。



「なんでユンギヒョンも一緒に、って、もしかして作曲したからですか」


「そ」



Aの姿を見たジョングクは心なしか機嫌が悪くなったように見える。……そういえばこいつらは同い年なのにあまり仲良くしない。




「じゃあ、お邪魔しました」


「ちょっと待て。収録何時から?」


「10時です」


時計を見ると10時10分前。ちょうどいい時間だ。




「1回聴いてけよ、あいつの歌」


「え、なんでですか」


今度はあからさまに嫌そうな顔をした。




「いいだろ、1回だけなら。お前あんまりAの歌聴いたことねえだろうし」



そう言うとジョングクは渋々中に入ってきた。

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設定タグ:防弾少年団 , BTS , ジョングク
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?(プロフ) - ウラツクで一番好きなお話兼一番更新を楽しみにしてるお話です!続きが気になりすぎてはじめてウラツクでコメント残しました!笑 これからも無理せず頑張ってください! (2019年8月23日 23時) (レス) id: 7911c797b0 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki - 更新お疲れ様です!お返事嬉しいです!はい!楽しみにしてます! (2019年6月24日 22時) (レス) id: 5ccac3abe1 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki - 更新お疲れ様です!頑張ってください! (2019年6月19日 22時) (レス) id: 5ccac3abe1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美月 | 作成日時:2019年6月16日 17時

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