五十六話 ページ9
オ「一方、与えられたことで個性が変異し混ざり合うというケースもあったそうだ。彼には無個性の弟がいた。弟は体も小さくひ弱だったが正義感の強い男だった。兄の所業に心を痛め、抗い続ける男だった。そんな弟に彼は力をストックするという個性を無理矢理与えた。それが優しさ故かはたまた屈服させる為かは今となってはわからない、無個性だと思われていた彼にも一応は宿っていたのさ。自身も周りも気付きようのない、個性を「与える」だけという意味のない個性が。力をストックする個性と与える個性が混ざりあった、これがワン・フォー・オールのオリジンさ」
オリジン…か。
緑「ちょ、待っ、その、成り立ちはよくわかったんですけど。そんな大昔の悪人の話し、何で今それが」
オ「個性を奪える人間だぜ？何でもアリさ、成長を止める個性、そういう類を奪い取ったんだろう。半永久的に生き続けるであろう悪の象徴。覆しようのない戦略差と当時の社会情勢。敗北を喫した弟は後世に託すことにしたんだ。今は敵わずとも少しずつその力を培って、いつか奴を止めうる力となってくれ、と。そして、私の代で遂に奴を討ち取った。ハズだったのだが、奴は生き延びヴィラン連合のブレーンとして再び動き出している。ワン・フォー・オールは言わば、オール・フォー・ワンを倒す為受け継がれた力。君はいつか奴と、巨悪と対決しなければならない、かもしれん」
……。
緑「頑張ります。オールマイトの頼み、何が何でも応えます。あなたがいてくれれば僕は何でも出来る、出来そうな感じですから」
オ「…ありがとう」
…この話を聞いて、立ち上がらないわけにはいかない。
私は…。
ドアを思い切り開ける。
『その話、私も参加させてくれない？』
いきなり現れた私に驚くオールマイト達。
オ「大倉少女？！」
驚いて、言い訳するオールマイトを遮る。
『あー、話は聞いていたんで。オールマイト無理にマッスルフォームにならなくていいですよ。』
オ「…なんで君は聞いていたんだ」
『さっきの授業で、緑谷に言ってたことが聞こえたんで』
其処で息を呑んで、覚悟したように云うオールマイト。
オ「…頼む。忘れてくれないか。ここで聞いた事を全て」
その言葉に即答する。
『何故？』
オ「君は、部外者だ。これは、オールフォーワンとワンフォーオールの因縁だ。君が入らずとも…」
オールマイトが言い終わらないうちに言葉を放つ。
『ですが、私は民を守る義務がある』
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野原の出雲 - ｽｳｩｩｩｩｩ……大好きだよーーー！！！！！ (2022年6月6日 18時) (
レス) @page15 id: 687113cbb2 (このIDを非表示/違反報告)
埜(元Non)(プロフ) - 作者さんの書きやすい方でいいと思います！片方は今書かないで時間のある時に少しずつ内容を練っていけばいいと思います(*^^*) (2022年2月19日 22時) (レス) @page5 id: c81982e166 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青木星 | 作成日時：2022年2月12日 17時
