高専二年生の特級呪術師２

呪胎戴天８ ページ17

宿「ならば守られるより前に当てればいいだけのこと」

宿儺がそう言って蒼唯に近付く

そして鋭い蹴りを放った

蒼唯は上に跳んでかわすが、続けて放たれた宿儺の回し蹴りを受け、後方の壁にぶつかった

土埃がたち、視界が塞がる

『女子に対して酷すぎない？』

土埃が晴れた時、壁には球体状に氷が張られており、蒼唯を衝撃から守っていた

『凍結術式。今のところこれを使える術師には私以外会っていないなぁ。ディ○ニーの女王様みたいでしょ？』

宿「……」

『その冷たい目やめて』

蒼唯が球体から飛び下り、床に降り立つ、と少年院全体が凍った

『今私が呪力操作をすれば氷から私の呪力が放出されて建物が倒壊するけど、どうする？』

宿「……分かった。後が面倒になる」

『ご理解とご協力ありがとうございまーす』

蒼唯が笑ってそう言いながらパチンッと指を鳴らすと術式が解け、壁におりていた霜が消え去った

『あ、そろそろ戻らないと』

宿「戻る？」

『任務先。仕事放り出してこっちに飛んできたからさ』

宿「任務は全うしろ」

『わぁ宿儺サマまっじめー』

アハハと蒼唯が笑い獄闇を振った
時空が裂け、蒼唯が半身をその中に入れる

『それだけ大切な仲間ってことだ。殺すなよ』

宿「承知しておる」

はーうざ、と溜め息をつく宿儺に蒼唯はまた笑い、歪みの中に入っていった

宿「さて、次は伏黒か」






虎「長生きしろよ」

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