29.見届けたい ページ31
なーんちゃって！
自惚れるな私！そんな訳ない！だってあの勝己だよ？出久は頑固な所あるし、意外と平気かも。
いや…、でも…うん、あり得るかも。
勝己、意外と寂しがり屋だし、すぐ拗ねるし。
なんて考えているとモニターの勝己が一瞬止まって、すぐに鬼の顔になって叫んだ。
《誰が寂しがり屋ですぐ拗ねるだ！あ！？立香てめェ後で覚えとけ！！》
「うお！？爆豪の奴なんか怒ってねえか？」
「ええ。こっちに顔向けて何か言っているようだけど…」
何でバレたし！？
エスパー？エスパーなの勝己？
その声が聞こえたオールマイトとクーがこちらを見る。やめて。こっちを見ないで下さい。
＊＊＊
そんなこんなで訓練は終わりに向かう。
一度勝己がめちゃ凄い爆破攻撃を放ったが、もう一度使ったら負けにすると言うオールマイトによって無しに。お茶子ちゃんは飯田君と対戦中。
結局出久と勝己の殴り合いに発展した訳だが…。
さっきから勝己の怒りっぷりがヤバい。
出久もボロボロで、教師ならここは止めてあげるべきなのだろうけど。
「…悩んでるね、オールマイト」
「みてぇだな。このまま続けるのはやべえけど、あの二人の為にもなる。止めなきゃいけねえけど、止めたくねえってとこか」
「私も最後までやらせて欲しいって思う」
「そりゃ何で」
クーは分かっているくせに聞いてくるのだから、タチが悪い。
にっと笑いながら私は答えた。
「為になるのもそうだけど、こうやって二人がぶつかる事も必要だし、あと…一人の幼馴染として見届けたいから」
「はっ、そうかい。だったらちゃんと見届けねえとな！」
「うん！」
クーは笑いながら私の頭を撫でた。
そこで私は再びモニターと無線機に集中する。
《…ガキの頃からずっとそうやって、俺を舐めてたんかてめェは！！》
《違うよ。君が凄い人だから、勝ちたいんじゃないか。…勝って！超えたいんじゃないかバカヤロー！！》
《その面やめろやクソナード！！》
二人が『ヒーローになる』以外で見せる激情。
二人が見据える未来にこれは必須事項。
二人にとって必要な事。
二人が腕を構え、個性がぶつかる。
「先生これやばそうだってコレ！」
「先生！」
「…っ双方…中止……」
「待って下さい」
「！」
中止しようとするオールマイトを私は止めた。
「続けましょう、オールマイト」
「藤丸！？」
「彼らには必要な事。見届けましょう」
私には見届ける権利がある
私は二人の幼馴染なんだから
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セブ推し(プロフ) - サヒアさん» ありがとうございました！ (2018年6月11日 16時) (
レス) id: f4753b0a53 (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - セブ推しさん» 藤丸(ふじまる)、立香(りつか)って読みます。説明なくてごめんなさいm(_ _)m (2018年6月10日 23時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - 珈琲さん» 本当ですね、アホですね私。教えて下さりありがとうございます！最高…！？う、嬉しいです！頑張ります！！ (2018年6月10日 23時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - 撫菜兎さん» 完結出来るよう頑張ります！！ (2018年6月10日 23時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
セブ推し(プロフ) - すみません，質問なんですが主人公の名前はなんと読むのですか？教えて下さい((｡´･ω･)｡´_ _))ﾍﾟｺﾘ (2018年6月10日 17時) (レス) id: f4753b0a53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サヒア | 作成日時：2018年2月16日 23時
