とある科学の現実物質（リアリティマター） (ページ33)

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２８話ページ33

私は彼がどこにいるのかわからない。でも、彼に会いたい。会って話をしたい。
彼の側にいたい。そんな気持ちが今まで抑えてきた分、溢れ出してくる。

自分が靴を履いていないことも考えず、お昼であることも忘れて、ただ彼を思って走った＿＿

何分か走ってると急に角から人が現れてその人にぶつかってしまう。

その人はホストのような服を着ていて髪が茶髪の.....

私が求める彼だった＿＿＿＿

ーーーーーー

帝督Side

「あなたの大切な彼女の情報もう少し探してみるわ」

俺は昨日、心理定規に言われた言葉を思い出していた。
一昨日やっとAの情報を手に入れたと思ったら酷い扱いをされていた。そして彼女が辛い実験していたのは”俺が原因”だった。

一昨日見つけた資料の一番後ろのページに、”被験体が実験を拒絶した場合、垣根帝督の名前を出すように”と書かれていた。

俺が特力研に入れられず、A見たいな非人道的な実験を受けずに入れたのは全てAのおかげだった＿＿＿

Aが今も俺の側にいないのは実験を受けているからなのか、ただ単に俺に会いたくないだけかわからないが、俺は....会いたい。

Aにあって、抱きしめて、今まで一緒にいれなかった分を埋めるかのようにキスをする。
彼女じゃないのにそれをしていいのかわからない、もしかしたら俺以外に恋人がいるかもしれない。でも、彼女が自分の腕の中にいるとわかったら、抑えきれないだろう....

俺は考え事をするあまり、前を見ていなかった。そして、角からだれかが飛び出してきてぶつかってしまった。
咄嗟にぶつかってしまった人の腕を引っ張ると....ふわっとした茶髪と黄色と茶色のオッドアイを持つ彼女だった。

「A...?」

『てい...とく？』

俺の名前を呼ぶ彼女は昔よりも可愛く、写真なんかよりもずっとよかった。あまりの嬉しさに俺はAの手を引き俺の胸の中に閉じ込めた。

『帝督なの？』

少し震えた声で問いかける彼女に俺は「あぁ」とか耐え抱きしめた。やっと手に入れた。そう思った。

ずっと探していた大切な彼女が今、俺の腕の中にいる。

俺はAの顎をクイっと左手であげてキスをした。逃げられないようにと右手を腰に回したがAは逃げるどころか俺の背中に腕を回してきた。
それが嬉しくてつい舌を入れてキスをすると、頑張ってキスを続けようとするAが可愛かった。