とある科学の現実物質（リアリティマター） (ページ30)

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２５話ページ30

「おっはよーってミサカはミサカはお寝坊さんなAの上に乗って元気に起こしてみたり！」

私は打ち止めのその声で起きた。
朝から本当に元気だなと思いながらリビングに一緒に向かう。

『おはようございます』

「おはよう」

「遅いじゃん！」

私たちがリビングにつくと芳川さんと黄泉川さんが出迎えてくれる。
机には朝食が並んでいて打ち止めが一緒に食べようと言って私の手を掴み椅子に座らされる。

私の横にはカクカクッと頭を振りながら寝ている一方通行がいて、一方通行も無理やり起こされたことがわかった。

「いっただっきまーす」

打ち止めはそう言って朝食をぱくぱくと食べ始める。
私もいただきますと言ってご飯を食べていると....

「次のニュースです。一昨日、特例能力者多重調整技術研究所の跡地が何者かによって破壊されていた件について、ジャッチメント並びにアンチスキルが対応中ですが、未だ犯人はわかっていないようです」

８年も放置されていたにも関わらず特力研が襲撃された...？なんでだろう.....
確かあそこには私の資料もあったはず.....もし見つかったら私がLevel5以上であることがバレる。今でさえこんな実験に付き合っているのにもっとひどいことをされるかもしれない....

私がテレビに夢中になっていると一方通行が私の右手を軽く握る。
私はハッとなって一方通行の方を向くとさっきまで眠そうだった一方通行が目をしっかり開いて私を見ていた。

「心配すンな」

『でも、あそこには私の...』

「わかってる」

多分、一方通行は私が資料について知られるからもしれないことに警戒していることがわかってるんだと思う。

だから、一方通行の有無を言わせない目に私はただ、頷くしかできなかった....。

私たちの会話を聞いた芳川さんや黄泉川さん、打ち止めはあえて私たちに話を聞いてくることはなかった。
黄泉川さんは特力研を閉鎖させるために頑張ってくれていたらしいから研究者の私たちへの対処の仕方がどんなのだったか知っているのだろう。

あの時の痛み、辛さ

全ての感覚がこの体にまだ残ってる＿＿

私はそこから朝食に手をつけることができなかった。