23話 ページ28
友達の部屋につき、インターホンを鳴らすとすぐに中からバタバタと音が聞こえ、ドアが開けられると同時に打ち止めが私に抱きつく。
「AーってミサカはミサカはAのお腹に頭をグリグリしてみる」
『打ち止め、こんばんは』
「どォした?」
部屋の中から一方通行が杖をつきながらこちらに向かってくる。
一方通行を見たら、もう会うのは最後かもと思ってしまって、涙が出そうになってしまうが気をなんとか保ち表情を作る。
『ちょっとね』
「....早く入れ」
一方通行は少し察した感じで目線を外し、また部屋の中に戻っていく。私は『お邪魔します』といとこといって打ち止めと部屋の中に入る。
「あら、Aじゃない。どうしたの?」
『ちょっと遊びに来ました』
「遊びに来るには時間が遅ェンじゃねェかァ?」
「Aはお泊まりしに来たんだよね!ってミサカはミサカは少し強引にお泊まりをねだってみたり」
『うん。お泊まりしに来たの』
一方通行がやけに突っかかって来るけれども、打ち止めのおかげでなんとかなった。一方通行には絶対実験のことについて知られてはいけない。
実験自体の存在は知られていてもいいけど、内容を知られるわけにはいけない。
今回の実験は特にだ。
「Aお風呂に入るじゃんよ」
『あっうん』
「ミサカはもう入っちゃったのってミサカはミサカはさっき入ってしまった自分を恨んでみたり」
「じゃあ、あなたが一緒に入ってくれば?」
「あ”ァ”!なんで俺がAと風呂入ンだよ!」
『わっ私入ってきます』
私はみんなの話から逃げるようにお風呂場に向かう。
一方通行の顔が赤くなっていたように私の顔も赤くなっているのだろう。
今はできるだけ、ばれないように立ち振る舞わないといけないのに私の意思に反して胸がドキドキしてしまう。
私がお風呂から上がった後、打ち止めや黄泉川さん、芳川さんの3人でゲームをして遊んだ。
一方通行は缶コーヒーを飲みながら観戦しているだけだったけどなんか面白そうだった。
楽しい時間というのはなんでこんなにも早く過ぎるんだろう.....。ずっとこのままがいい、ずっとみんなと笑っていたい。そんな気持ちでいっぱいになっているがなんとか押さえつける。
明日になったら....そんなことを考えてしまう。
そんなこと考えないほうがいいのに....
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作者名:あすな | 作成日時:2020年8月9日 1時