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20話 帝督Side ページ25

「失礼、柊Aと言う生徒を知っておられますか?」

「もちろんですわ」

「どちらにいられるかご存知で?」

「A様は本日お休みなさっていますわよ」

「心配ですわ」

「そうですか。どうもありがとう」


俺は会釈して、帰る常盤台高生を見送り大きなため息をついた。なんで今日に限って休んでんだよ。
やっと会えると思っていたのに、まさかの愛しい彼女は今日休んでいる。

もし病気で休んでいるのなら、看病して側にいたい。まあ、俺がこんな風に思うのは後にも先にも彼女だけだろう。


「あら、愛しのお姫様は?」

「今日は休みだとよ」

「それは残念ね」



ニコニコと俺を見る心理定規はまるで楽しんでるようでムカつく。
Aとは9年ぶりの再会だ。雰囲気があったほうが絶対にいい。


久しぶりに会ったら、愛しすぎて理性が抑えられるか心配だが、最高の再会にしてやる。
そう俺は心に誓い車に乗り込む。


「彼女について調べたけど、面白いわね」

「何がだ?早く結果を言え」

「彼女Level4の水流操作(ハイドロハント)らしいわよ」

「....は?」


俺は心理定規の言葉に耳を疑った。
昨日入手した特力研の資料にはAがLevel5で能力が現実物質だとわかった。

だが、俺が今日会おうとしていた柊AはLevel4の水流操作。同姓同名の別人か?
俺が思考を巡らし考えている心理定規が一枚の写真を渡してくる。


「なんだこれ?」

「柊Aの写真。どう?あなたの求める愛しのお姫様かしら?」



心理定規から写真を受け取り、自分の知るAか確認するために、その写真を見た。

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作者名:あすな | 作成日時:2020年8月9日 1時

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