17話 ページ22
平日という中でも子供連れのお母さんや仕事休みのお姉さん達がショッピングをしていて思っていたよりも賑やかな周りに少し驚く。
そういえば、こうやって学校を休んで遊びに来たことなんてなかった。学校を休んだ日といえば、実験の日しかなかったから。
私はこうやって学校を休んだ身でありながら遊んでいるというのは罰当たりなのだろうか?こんなにも楽しくていいのだろうか?そんな疑問が頭をよぎる。
いつも顔を作り、気の休まらない日々を送る中でも、今この時は楽しもうと打ち止めと一方通行を見て思う。
必ず来る実験までの少しの休息。そして、
私が私であれる最後の数日_____
ーーーーーーー
「A〜これとこれどっちがいいと思う?ってミサカはミサカは水色のワンピースと黄色のワンピースをAに見せてみる!」
打ち止めは気に入った水色と黄色のワンピースを私に見せながらキラキラした目で私を見つめている。
今私たちはセブンスミストで服を選んでいるところで、一方通行は知らない間に消えていた。
本当にどこいったのだろうと周りをキョロキョロ見回したい気持ちを抑えながら打ち止めの方を向く。
『どっちも買ってあげるよ』
「本当に!わーいってミサカはミサカは嬉しいという気持ちを体で表現してみたり」
そういって打ち止めは嬉しそうな顔でピョンピョンと飛び跳ねる。私は打ち止めから服を受け取り、会計を済ます。私は実験を受けた時にもらった謝礼金のおかげで不自由ない暮らしをしている。実験の対価としての謝礼金は膨大なもので、今はありすぎて困るくらいだ。
会計を済ませた服を打ち止めに渡すと「ありがとう!」とニコニコしながら私を見て来る。本当に可愛い。
この笑顔がもう少しで、見れなくなってしまうのかと思うと悲しい....
「そういえばあの人は?ってミサカはミサカは知らない間にいなくなったあの人をキョロキョロと探してみたり」
『本当にどこいったんだろ?』
「あっミサカあのクレープが食べたい!ってミサカはミサカは目に入った美味しそうなクレープ屋さんを指差してみる」
『じゃあクレープ食べよっか』
そして私と打ち止めは打ち止めが指したクレープ屋さんへ向かった
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作者名:あすな | 作成日時:2020年8月9日 1時